<指数パフォーマンス比較~バリュー株orグロース株どっち優勢?~>

26年1月 中小型主要指数の月間騰落率

1月の中小型株ハイライトは「いろいろあったけど…2026年も好発進」

 前年の株式市場が大幅上昇したこともあって2026年は「スピード調整がいったん入るかも?」な警戒感もありながら、その不安を1年の最初の取引「大発会」で吹き飛ばすロケットスタートになりました。米国の半導体株指数SOX指数の急騰を追い風に、昨年強かった半導体株が結局今年も強かった…「モメンタムが正義」を痛感する1月相場になりました。

 半導体、AI関連のほか、防衛関連、ドローン関連、レアアース関連など物色テーマは旺盛。そして、1月13日に日経平均株価は1,609円高の大ジャンプとなるのですが、買い手掛かりは高市早苗首相が衆議院解散の検討に入ったという政局絡みの報道でした。

 直後は「高市トレード・シーズン2」がさく裂。株高、財政拡張期待で円安の日本固有のカタリストになりました。ここでは前述の物色テーマがさらにエスカレートする格好に。

 高市トレードの物色テーマには宇宙関連、サイバーセキュリティ関連も含むため、そうした銘柄が多く上場している東証グロース市場にもポジティブとなります。1月15日の東証グロース市場250指数は3.7%高と、ひさびさの3%超の上昇率に(同指数の3%超の上昇率は、昨年でいえば年間4回しかなかったレア現象)。

 1月後半は、トランプ米大統領が英国やドイツなど欧州8カ国の輸入品に追加関税をかける方針を示したことがリスクオフ要因に。ただ、これも数日後のダボス会議で追加関税を取り下げたことで、2026年最初の「TACOトレード」(=株高要因)として決着しました。

 また、日本の長期金利が急上昇する事態も起きました。自民党が食料品の消費税率を2年間ゼロにする公約を掲げたことで、財政規律の緩みに警戒が走り、10年債利回りが一時27年ぶりの2.38%まで急上昇(「サナエ・ショック」なんて呼び名も)。また、米当局による為替介入の前段階レートチェックを受け、ドル/円が一時1ドル=152円台まで円高加速する場面も。

 慌ただしい相場でしたが、日経平均株価でいえば、5万3,000円を割り込むと押し目買いが入り、5万4,000円を上回ると重くなるボックス相場。一部値がさ半導体株の上昇のかいがあり、しぶとさを示した1月相場だったといえそうです。一方の東証グロース市場は、序盤こそ強かったですが、後半は息切れ。これは売買代金にも表れています。

1月の東証グロース市場の売買代金(左軸)とグロース250指数(右軸)

 月前半は1日の売買代金が2,000億円を超える日もありましたが、月後半は1,000億円程度にトーンダウン。商い減少の原因としては、東証プライム市場で順張り勢参戦のキオクシアホールディングス(285A)、逆張り勢参戦のソフトバンクグループ(9984)など主力の半導体株短期マネーが殺到したことや、まさかの貴金属上場投資信託(ETF)ブームが起きたことが挙げられます。

 金、銀、プラチナなど貴金属の急騰を受け、ETFの売買も活発化。とくに、原資産の値動きが分かりにくい(NAV=理論価格がリアルタイムで把握しづらい)純銀上場信託(1542)純金上場信託(1540)の両ETFの売買が激増。

 東証プライム市場の人気株級の流動性を得たわけですが、限られたデイトレ資金がここに流れると、何かの商いが減るのが東京市場。割を食ったのが東証グロース市場だったように思われます。

 なお、東証株価指数(TOPIX)、東証グロース市場250指数とも2023年以降、4年連続で1月は上昇。新NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)枠の要因もあるかもしれませんが、「1月は地合いの良い月」というトラックレコードを更新しました。