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エネルギー安全保障に貢献する「PBR1倍割れ」割安株4選(窪田真之)

2026/1/17 8:00

 日経平均が高騰する一方、この上昇についていけていない割安株が多数あります。現在、原油価格低迷が続いたことから、エネルギー関連セクターに「PBR1倍割れ」銘柄が多数あります。中でも、日本のエネルギー安全保障を守る役割をもつ4銘柄をご紹介します。4銘柄まとめて約2万円で予想配当利回り3.3%のポートフォリオを組むこともできます。

目次
  1. 日経平均急騰!日本株どうする?
  2. なぜ今、エネルギー関連株?
  3. エネルギー関連、買い推奨4銘柄
  4. INPEXを買いと判断する理由
  5. 出光興産、日本郵船、関西電力を買いと判断する理由

日経平均急騰!日本株どうする?

 2026年に入ってから日経平均株価は急騰、14日終値で5万4,000円を超えました。私は、長期的に日本株の上昇余地は大きいと判断していますが、短期的には上昇ピッチが速過ぎると思っています。

 このような時、日本株投資はどうしたら良いでしょうか? 日本株をたくさん保有しているならば、上昇が速過ぎる銘柄を少し売っても良いと思います。

 ただし、日本株をほとんど持っていない場合はどうしたら良いでしょうか? 私は、以下二つのうちのどちらか、あるいは両方検討して良いと思います。

【1】インデックスファンドに積み立て投資
 日経平均インデックスファンド・東証株価指数(TOPIX)インデックスファンドなどに毎月一定額を積み立て投資。

【2】ディープ・バリュー株(極めて割安な株)を選別して投資
 日経平均はかなり上がりましたが、日本には株価純資産倍率(PBR)が解散価値といわれる1倍を割り込んだ銘柄が多数あります。そうしたディープ・バリュー株の中から、財務内容が良好で収益基盤のしっかりした銘柄を選別して投資。

 今日は、【2】のアイデアで投資するのにふさわしいと私が考える銘柄を紹介します。今も割安株が多い「エネルギー関連株」から選びます。

なぜ今、エネルギー関連株?

 2026年に入ってから、産油国がからむ地政学的リスクの高まりが懸念される出来事が相次ぎ、ウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物が上昇しています。

【1】ベネズエラ事変:ベネズエラから中国への原油輸出が滞る可能性
【2】ウクライナでのロシアによる攻撃激化:ロシアへの制裁強化でロシア産原油の輸出が減る可能性
【3】イランでの反政府暴動の広がり:イラン産原油の生産が減る可能性

 とは言っても、原油価格は2022年の後半から下落が続き、安値圏にあります。

<WTI原油先物(期近)の動き:2022年1月3日~2026年1月13日>

<WTI原油先物(期近)の動き:2022年1月3日~2026年1月13日>
出所:QUICKより楽天証券経済研究所作成

 エネルギー関連株は原油価格に連動する傾向があります。2022年2月24日にロシアによるウクライナ侵攻があって原油価格が急騰した時には、エネルギー関連株も急騰しました。ところが、2022年の後半以降、原油価格の低迷が長期化するに従って、エネルギー関連株の多くは、低迷が続きました。

 その結果、今、エネルギー関連株にはディープ・バリュー株が多くなっています。日経平均は高騰していますが、PBR1倍割れ・配当利回りも高めのエネルギー関連株は今、買っていって良いと思います。

 エネルギー関連株を推奨する理由は、原油価格が過去3年にわたり下げ続けたことによって、株価が極めて割安になっていると判断しているからです。人類のエネルギー依存は今後、一段と高まるでしょう。

 特に、今年は生成AI(人工知能)の利用が世界中で急拡大します。電力を大量に消費するAIデータセンターの増加によって、電力不足という新たな社会課題が浮上すると予想しています。

 今後、増加する電力需要を賄うために、ガス火力発電や原子力発電を増やしていく必要が生じると思います。それが、世界的なエネルギー価格の上昇につながる可能性があります。今、エネルギー価格が安いうちに、エネルギー関連株を割安に買っておくべきと考えています。

エネルギー関連、買い推奨4銘柄

 日本は、資源を輸入に頼る国で、世界に広がる資源ナショナリズムでたびたび痛い目を見てきました。その経験から、日本企業は、海外で資源開発を幅広く手掛け、資源権益を拡大してきました。日本のエネルギー安全保障を守るのに寄与する資源・海運・電力企業を選別しました。以下の4銘柄です。

<エネルギー安全保障に貢献すると考える、高配当利回り株4選:2026年1月14日時点>

コード 銘柄名 株価:円 配当
利回り
PER:倍 PBR:倍
1605 INPEX 3,266.0 3.1% 10.0 0.78
5019 出光興産 1,275.5 2.8% 20.8 0.90
9101 日本郵船 5,379.0 4.2% 10.9 0.77
9503 関西電力 2,586.0 2.9% 8.0 0.88
出所:各社決算資料・QUICKより楽天証券経済研究所作成。配当利回りは1株当たり年間配当金(今期会社予想)を1月14日株価で割って算出。1株配当金は、INPEX100円、出光興産36円、日本郵船225円、関西電力75円。PERは、株価を1株当たり利益(今期会社予想)で割って算出。今期とは、INPEXは2025年12月期、他は2026年3月期

 上記4社の株価指標をご覧ください。どれもPBRが1倍割れのディープ・バリュー株(株価指標でみて割安度が際立つ株)であることが分かります。予想配当利回りは2.8~4.2%と、魅力的な水準です。株価収益率(PER)は、出光興産を除くと、8.0~10.9倍と極めて低い水準です。

 出光興産は今期予想PERは高いものの、来期コンセンサス予想PERは10.0倍と低く、出光興産もPERから割安と評価しています。

 出光興産は今期(2026年3月期)原油価格が下がったことにより在庫評価損が発生して一時的に利益水準が低くなっています。来期(2027年3月期)は原油価格が横ばいでも在庫評価損がなくなる効果で増益が予想されます。

 来期(2027年3月期)のコンセンサス予想1株当たり利益(EPS)は127.34円で、1月14日の株価から計算される来期コンセンサス予想PERは10.0倍です。来期以降の利益成長を織り込むと、出光興産もPERベースで割安と評価できるでしょう。

 利益も配当もしっかり出していてエネルギー安全保障にとって重要な企業群であるにもかかわらず、4社とも株価はPBR1倍割れで低い評価となっています。4社とも、中長期で価値が見直されると判断し、「買い」と判断しています。

 4銘柄それぞれ、固有の投資価値とリスクがあります。楽天証券のかぶミニ®を使えば、1株単位で売買できるので、以下の通り、2万円強で4銘柄に分散投資するのが良いと思います。

<エネルギー安全保障にとって重要な4銘柄への分散投資ポートフォリオ(かぶミニ®利用):2026年1月14日時点>

銘柄名 配当利回り 業種 株価 投資金額 投資比率
INPEX 3.1% 鉱業 3,266.0 6,532 31.2%
出光興産 2.8% 石油 1,275.5 3,827 18.3%
日本郵船 4.2% 海運 5,379.0 5,379 25.7%
関西電力 2.9% 電力 2,586.0 5,172 24.7%
合計 3.3%     20,910 100%
出所:銘柄選別は筆者、QUICKより楽天証券経済研究所が作成。配当利回りのみ平均値

 三菱商事(8058)も、エネルギー安全保障に貢献する重要企業として、投資価値は高いと判断しています。ただし、PBRが既に1倍を超えて1.69倍まで上昇していることから、今回の推奨リストには入れませんでした。三菱商事については、また別の機会でレポートします。

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