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iDeCoとNISA、制度拡充期に考える賢い使い分け方

2026/1/16 16:00

 税制優遇を受けながら資産形成することができる「NISA」と「iDeCo」。iDeCoは拠出限度額の引き上げ、NISAは18歳未満にも対象を広げるなど、制度が拡充される方針です。実現すれば、大きな転換点となります。「拡充されるから始める」のではなく「何のために、どの枠を、どのくらい活用していくか」を考えることが大切です。

目次
  1. iDeCoとNISAは「制度拡充の過渡期」
  2. 50代でも遅くない!iDeCoを「始めるべきか」よりも「いくら積み立てるか」
  3. 18歳未満向け「こどもNISA」の開始前にやっておくべきこと
  4. 「いつ、何のために使うお金か」を逆算して考える

iDeCoとNISAは「制度拡充の過渡期」

「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」と「NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)」は、国が個人の資産形成を後押しする目的で創設されました。どちらも、税制優遇を受けながら資産形成ができる強力な制度ですが、今後は、単に「やるか、やらないか」だけでなく、制度の拡充を味方にし、どの枠をどれだけ使うかを設計することがより重要になるでしょう。

 というのも、2027年1月にはiDeCoの掛金上限額が大幅に引き上げられる見込みです。また、このほど与党が決定した税制改正大綱では、「つみたて投資枠」を18歳未満にも解禁することが盛り込まれました。これらの制度拡充が実現すれば、家庭単位で資産形成を考えることが一段と重要になってきます。

50代でも遅くない!iDeCoを「始めるべきか」よりも「いくら積み立てるか」

 現在は資産形成の第一歩として、2024年に大幅にリニューアルされたNISAを活用する方が多いと思います。

 一方で、iDeCoは、「60歳まで引き出せない」「積み立てられる期間が短いとメリットが小さい」などの理由から、後回しになりがちです。しかし、2027年以降に予定している制度拡充が進めば、iDeCoのイメージは従来と大きく変わる可能性があります。

 そもそもiDeCoは、掛金が全額所得控除の対象となり、運用益も非課税となる制度です。この「積み立てそのものに節税効果がある」という点は、保有資産を売却したり、配当・分配金を受け取ったりして初めて非課税の恩恵を受けられるNISAとは大きく異なる特徴といえます。

 こうした仕組みに加え、2027年1月からは次のような拡充が予定されています。

  • 会社員(第2号被保険者)…掛金の上限が月6.2万円へ(現行:月2.3万円)
  • 自営業者(第1号被保険者)…掛金の上限が月7.5万円へ(現行:月6.8万円)
  • 加入可能年齢が70歳未満まで延長(現行:60~65歳)

 拠出できる金額が大きくなれば、それに比例して、毎年所得控除で恩恵を受けられる金額も増えます。従って、今後は、「iDeCoを使うべきか」よりも、「どれだけの金額をiDeCoで積み立てるか」が重要な検討ポイントとなるでしょう。

 なお、この制度拡充は、50代以降の方にとっても無視できません。iDeCoは「若い人向け」と思われがちですが、2027年1月以降は加入可能年齢が70歳未満まで延長されます。50歳で始めても、公的年金に加入している間(原則69歳まで)は拠出が可能です。

 さらに、掛金が全額所得控除になるため、税率が高くなりやすい世代ほど節税効果が大きいという特徴もあります。老後資金の運用を「短期勝負」で捉えるのではなく、節税と運用を組み合わせた長期戦略として考える転換点になるかもしれません。

 ここまで見ると、iDeCoとNISAは「どちらが有利か」を比較するものではなく、それぞれの役割が異なる制度であることが分かります。では、家庭単位での資産形成を考える際に、どの制度をどのように活用すべきなのでしょうか。

 次に、2026年度税制改正大綱に盛り込まれた「こどもNISA(仮称)」も踏まえながら、制度の使い分けについて考えてみたいと思います。

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