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金(ゴールド)と猫、プラチナと犬、その意外な共通点

2026/1/13 7:30

 金(ゴールド)と猫、プラチナと犬。一見無関係に見えるこれらには、実は意外な共通点があります。本稿では、これらの共通点を確認しつつ、今後の貴金属投資に役立つアイデアを紹介します。さらに、国内初の新たなプラチナ投資信託についても解説します。

目次
  1. 猫と金(ゴールド)犬とプラチナ
  2. ポートフォリオ内で猫と犬を愛でる感覚
  3. 貴金属投資の重要性
  4. 「長期低迷+反発」で積立投資は効率化
  5. 「プラチナの投資信託」に有用性あり
  6. [参考]貴金属関連の具体的な投資商品例

※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の吉田 哲が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
金(ゴールド)と猫、プラチナと犬、その意外な共通点

猫と金(ゴールド)犬とプラチナ

 筆者は1年ほど前、「猫と犬、金(ゴールド)とプラチナ、どっち?」というレポートを書き、特徴の共通点をきっかけに、猫を金(ゴールド)やその値動きに、犬をプラチナやその値動きに見立てて分析しました。今回はこれらの共通点を振り返りつつ、金(ゴールド)とプラチナの状況を確認します。

 猫は、古代エジプトで穀物を食い荒らすネズミや害虫を退治する「守護の力」を持つ存在として重用され、家の中で飼われるようになった最初の動物の一つとされています。人々との関わりは比較的独立的で、敬意と崇拝の対象でもありました。

 現代でも、世界各国で猫は美しさやきらびやかさ、神秘性を象徴する存在として、そして自由で気まぐれな性格を持ちながらも、身近で愛される存在として、人間の生活に溶け込んでいます。

 金(ゴールド)は、美しく妖艶な輝きを放ったり、神秘的な雰囲気を醸し出し、古代から人間を魅了してきました。しばしば崇拝の対象となるなど、歴史的にも人間にとって特別な存在です。そして、柔らかく加工しやすい特性が生かされ、装飾品などに用いられ、人間の生活に柔軟に溶け込んでいます。

 近年の価格推移は、歴史的高値を更新するきらびやかな面があります。同時に、株高時でもドル高時でも高騰するなど、きまぐれな面もあります。猫と金(ゴールド)は、多くの共通点を持っていると言えます。

図:猫と金(ゴールド)、犬とプラチナに共通するキーワード(一例)

図:猫と金(ゴールド)、犬とプラチナに共通するキーワード(一例)
出所:筆者作成 イラストはPIXTA

 犬は、人間が家畜化した最初の動物とされ、狩猟や防衛、家畜の番など、人間の暮らしを支え続けてきました。犬が持つ忠実さや信頼性が、人間社会の発展の一助となった場面も多くあります。現代においても、災害救助の場面で活躍するなど、人間にとって忠実で献身的な頼れる存在です。

 プラチナは、厳しい環境で真価を発揮する強靭(きょうじん)さ、多機能さが評価され、重要な場面で人間を支えてきました。耐久性と化学的な安定性が求められる産業用途や、宝飾向け用途などで活躍してきました。

 近年の価格推移を振り返ると、低位安定を強いられ、それを耐え忍ぶ力強さを見せてきました。長期視点でいつか花開く可能性を秘めていると見られていましたが、2025年、急反発を見せ、関係者を驚かせました。犬とプラチナもまた、多くの共通点を持っていると言えます。

図:金(ゴールド)とプラチナ価格の推移 単位:ドル/トロイオンス

図:金(ゴールド)とプラチナ価格の推移 単位:ドル/トロイオンス
出所:世界銀行のデータより筆者作成 イラストはPIXTA

※上記は、伝統的な経緯を考慮した猫と犬のイメージです。技術革新によって多様な品種が出現しているため、この記載に合わない場合もあります。

ポートフォリオ内で猫と犬を愛でる感覚

 伝統的に人間に愛され続けている猫と犬、飼うならばどちらでしょうか。この問いは、きらびやかに高値を更新し続け、時には株高時でもドル高時でも気まぐれに上昇する金(ゴールド)と、長きにわたり続いた低位安定の時期を終え、今まさに超長期視点の価格反発が出現しつつあるプラチナ、買うならばどちらでしょうか、という問いに似ています。

 一つの家庭で異なる動物の「多頭飼い」は難しいケースがあるといわれています。例えば、猫と犬を同時に飼うことについては、飼い主を巡りお互いをライバル視したり、室内にいるケースが多い猫が、外出する頻度が高い犬が持ち込んだ病原菌におかされたりする懸念があったりするため、現実的ではないと指摘する専門家もいます。

 このため、飼うとしても、猫か犬、どちらか一方が選択されるケースがほとんどです(猫と犬、両方を飼っていると回答した人の割合は1.2%程度だった、という調査もあるようです)。

図:どっちを飼う?どっちを買う?

図:どっちを飼う?どっちを買う?
出所:筆者作成 イラストはPIXTA

 しかし、貴金属を買う場合はどうでしょうか。金(ゴールド)とプラチナは、容易に同時保有が可能です。犬と猫の間で起こり得るように、金(ゴールド)とプラチナがお互いをライバル視したり、物理的にどちらかがどちらかの存在を脅かしたりすることはありません。つまり、違う種類での「多頭買い」が可能なのです。

 このことは、金(ゴールド)のきらびやかで気まぐれな猫のような値動きと、プラチナの長きにわたり続いた低位安定の時期を終え、超長期視点の価格反発が出現しつつある値動きの両方を、同時に享受できる可能性があることを意味します。

貴金属投資の重要性

 以下の図は、S&P500種指数が「ショック」が冠される急落に見舞われ、回復するまでに要した期間における、ニューヨーク金(ゴールド)先物と米国債の騰落を示しています。リーマン・ショック、コロナショック、トランプ関税ショックなどの際に、金(ゴールド)価格はおおむね上昇しました。一方で米国債は下落する場面もありました。

図:S&P500のショック発生から回復までに要した期間における、各種銘柄の騰落率

図:S&P500指数のショック発生から回復までに要した期間における、各種銘柄の騰落率
出所:Investing.comのデータを基に筆者作成

 これらの値動きは、株式と債券を2本の柱とした伝統的なポートフォリオを、近年の市場環境に応じて修正する必要があることを示唆しています。筆者は現時点で、「60(株式):40(債券)」から、「60(株式):30(債券):10(貴金属などのコモディティ)」に変えることが望まれると考えています。

 原則、金利や配当がつかない貴金属などのコモディティは、ポートフォリオのメインにはなり得ません。あくまで、債券のパフォーマンスを補う、補佐的な役割です。

図:これまでの投資戦略と、想定されるこれからの投資戦略

図:これまでの投資戦略と、想定されるこれからの投資戦略
出所:筆者作成

 この「10」の全てを金(ゴールド)あるいはプラチナで保有する場合もあるかもしれません。しかし、例えば、「ペットを飼う」という意思が固まっていた場合でも、猫を飼う動機と犬を飼う動機は必ずしも同一ではありません。

 同様に、「貴金属の投資を検討したい」というアイデアがある場合でも、金(ゴールド)とプラチナの特徴は異なるため、金(ゴールド)を買う動機とプラチナを買う動機は必ずしも同一にはなりません。

 特に、金(ゴールド)とプラチナの同時保有などの「多品種買い」の場合は、単品買いの時よりも一層、特徴の違いに留意する必要があります。これは「多品種買い」の投資効率を高めるために、欠かせないポイントです。

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