AIエージェント成長企業

 差別化されたAIエージェント開発で、日本企業に成長ポテンシャルがあります。ただし、どの企業が大きく伸びるか、まだはっきり分かりません。

 昨年、株式市場で注目されて株価が大きく上昇したAI関連株は、日立製作所(6501)アドバンテスト(6857)、ソフトバンクグループ(9984)など大型株ばかりでした。今年は、AI関連のサービス提供などで成長する小型株も注目されると予想しています。

 とはいえ、日本独自のAI開発では日立製作所(6501)、富士通(6702)、NEC(日本電気:6701)、NTT(9432)など、巨大企業が強いことが明らかです。

 AI関連企業でも小型株の場合、AI開発そのものではなく、中小・中堅企業に対してコンサルティングおよびAI導入支援サービスを提供するビジネスが中心となります。中小・中堅企業ではAIエージェントの開発・運営に必要な専門人材が不足することがあります。

 そこで、コンサルティングや導入支援サービスを利用する企業が増えます。Appier Group(エイピアグループ:4180)PKSHA Technology(パークシャテクノロジー:3993)グローバルセキュリティエキスパート(4417)などに注目しています。

 私が、一番注目しているAIエージェント成長企業は、昨年12月24日に買い推奨したソフトバンクグループ(9984)とソフトバンク(9434)です。推奨する理由については、本レポート末尾にある「著者おすすめのバックナンバー」からお読みください。

 ソフトバンクグループ株は今年の1月1日を効力発生日として、1対4の株式分割をしました。株価は、分割によって4分の1に低下しました。分割後の株価を、本レポートで示しています。

<AIエージェント成長企業の候補、連結売上高と純利益>

AIエージェント成長企業の候補、連結売上高と純利益
出所:QUICKより楽天証券経済研究所が作成、売上高・純利益予想は1月5日時点の会社予想。会社予想を公表しないNECとソフトバンクグループは市場予想

 日立製作所、富士通、NECは、日本を代表する大手システムインテグレーターです。長年にわたり金融、公共、社会インフラなど高い信頼性とセキュリティが求められる領域で実績を上げてきました。その実績とドメイン知識に最新のAI技術を組み合わせて、高度なAIソリューションを提供しています。

 これに対して、ソフトバンクグループ、ソフトバンクは、相対的に新しいAIプレイヤーです。また、Appier Group(エイピアグループ:4180)、PKSHA Technology(パークシャテクノロジー:3993)、グローバルセキュリティエキスパート(4417)は新興企業です。

 各社とも、AIソリューション、AIエージェントサービスを、日本および世界のさまざまな企業に展開して成長していくと期待しています。

 以下、概要を解説します。

【1】ソフトバンクグループ
 ソフトバンクグループは投資会社です。世界中のAI関連株や半導体株にSVF(ソフトバンク・ビジョン・ファンド)などを通じて投資しています。米国のオープンAIに11%出資している効果で今期(2026年3月期)に2兆円を超える投資収益を上げています。また、子会社の移動体通信会社ソフトバンクにも投資しています。

【2】ソフトバンク
 ソフトバンクグループの子会社。移動体通信事業を主軸に、LINEヤフー事業や、Eコマース、PayPay(決済サービス)事業も展開しています。オープンAIと日本国内で合弁会社を設立して、日本国内でChatGPTを活用したAIエージェントの拡販を行います。AIエージェントを核とした法人向けソリューション事業を成長事業と位置付けています。

【3】Appier Group
 AIを活用したマーケティング・ソリューションを世界17カ国で展開。Eコマース業界を中心に2,000超の顧客企業を有します。

 動画広告を作成するディレクターエージェントや、キャンペーン・セールス・データ分析などを行うさまざまなAIエージェントを提供し、デジタルマーケティングの効率化・高付加価値化に貢献することで、成長しつつあります。

【4】PKSHA Technology
 個別企業にカスタマイズしたAIソリューションと、パッケージ化されたAI SaaSプロダクトの二つを提供します。この二つを効率的に構築することで、多様な業務ニーズに対応しています。AIソリューションでは、日本の労働力不足問題の解決策として、PKSHAの7,000体以上のAIエージェントが全国で日々業務を執行中です。

 AI SaaSプロダクトは4,400社以上で稼働しています。人の言葉を話すコミュニケーションAIは、コンタクトセンター、社内ヘルプデスク、電話での販売受付など、さまざまな業務で24時間365日稼働しています。コンタクトセンターAI領域では国内トップのポジションを確立しています。

【5】グローバルセキュリティエキスパート
 情報セキュリティのプロフェッショナル人材を育てることをミッションに掲げています。セキュリティ教育とサイバーセキュリティサービスをビジネスの両輪とし、日本の中小企業から大企業までサービスを展開しています。特にセキュリティ人材が不足しがちな中小企業にとって、価値の高いサービスとなっています。

 最後に、個別銘柄への投資を基礎から書籍で勉強したい方に、私がダイヤモンド社から出版した書籍「2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーの株トレ ファンダメンタルズ編」を紹介します。

 私が25年の日本株ファンドマネジャー時代に得た決算書の読み方、ファンダメンタルズ分析のノウハウを初心者にも分かりやすく解説しています。クイズ60問を解いて、トレーニングする形式です。

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