金相場は下落。

ドルが6カ月半ぶり安値水準から反発したことが材料視された。英国の自爆テロ事件による政治的リスクの高まりは材料視されなかった。英中部マンチェスターのコンサート会場で起きた爆発事件では、死者が少なくとも22人に上り、ドルが対英ポンドで上昇したものの、金を押し上げるにはならなかった。

一方、トランプ政権は初の2018会計年度(17年10月~18年9月)予算教書を議会に提出したが、その内容は実現不可能なものが多いとみられているものの、市場では材料視されていない。

トランプリスクを市場は重視しなくなっており、これが米国株高につながっており、債券売りを背景とした米長期金利の上昇を促している。これがドル高につながり、金相場の上値は重くなりやすくなっている。

金相場の上値は1,265ドルで打たれており、目先の上値を付けた可能性が高まっている。調整基調に入れば、いったんは1,235ドルから1,225ドル程度までの下げになる可能性がある。

24日はFOMC議事要旨の発表があるが、よほどの内容でない限り、材料視されることはないだろう。また、米国株高が続けば、FRBによる6月利上げ確率が高まることになり、これも金相場を圧迫することになろう。

非鉄相場はまちまち。

アルミは1,950ドルを回復。銅も続伸した。4月の中国の銅輸入は前年同月比で41%減少したが、信用引き締めや人民元安などが背景とみられており、懸念する必要はなさそうである。ニッケルは反落したが9,300ドルを維持している。亜鉛は続伸して2,700ドルを試す動きにあるが、一方で鉛は引き続き上値の重い展開が続いている。

原油は続伸。

トランプ政権が戦略石油備蓄(SPR)の半分の売却を提案したことから、OPEC主導による協調減産が延長されるとの観測が重視されたもよう。OPEC加盟国と非加盟産油国は25日にウィーンで行われる会合で、減産延長について検討する。

サウジアラビアは減産の延長期間を当初計画の6カ月より長い9カ月とする方針。クウェートとアルジェリア、エクアドル、メキシコの代表は、減産延長への賛同を表明している。

延長期間が9カ月となり、さらに減産幅が拡大されれば、原油相場はさらに押し上げられる可能性が高まるだろう。

一方、トランプ政権が提出した予算教書では、18~27年にSPR(約6億8,800万バレル)の半分を売却する案が盛り込まれた。10年間の売却では日量10万バレル未満のペースになる。これは1日当たりの世界原油需要の0.1%を若干上回る程度であり、原油相場への影響は無視できるだろう。

米石油協会(API)が公表した19日までの週の米国内の原油在庫は前週比150万バレルだった。オクラホマ州クッシングの原油在庫は21万バレル減だった。またガソリン在庫は同320万バレル減、ディスティレート在庫は同190万バレル減だった。