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どうなる日経平均?米利下げに安堵感も、日銀は利上げの公算大(窪田真之)

2025/12/15 8:00

 FRBの利下げ実施で米国の長短金利逆転が解消され、市場に安堵感が漂いました。しかし、今週開催される日銀の金融政策決定会合では、利上げが実施される公算大。日米の金融政策の方向性の違いは、日経平均にどのような影響を与えるのでしょうか?

目次
  1. 米利下げを好感、先週の日経平均は小幅上昇
  2. 米国の長短金利逆転は終了
  3. 今週の重要イベント:日銀金融政策決定会合
  4. 日本株の投資判断

米利下げを好感、先週の日経平均は小幅上昇

 先週(営業日8~12日)の日経平均株価は、1週間で687円上昇して5万0,836円となりました。12月10日に米連邦準備制度理事会(FRB)が0.25%の利下げを実施(FF金利の誘導水準を3.75~4.00%から3.50~3.75%へ引き下げ)したことを好感して上昇しました。

 ただし、ここからさらに上値を追っていくには材料不足だと思います。年内(12月19日)には日本銀行による利上げ(政策金利を0.5%→0.75%と0.25%引き上げ)が実施される見通しであり、日米金利差の縮小により日経平均は上値の重い展開が続くと思われます。

<日経平均週足:2025年1月6日~2025年12月12日>

日経平均週足:2025年1月6日~2025年12月12日
出所:楽天証券MSIIより作成

 FRBの利下げは事前予想通りで、サプライズ(驚き)はありません。それでも、今年3回目の利下げが実施され、米国の長短金利が正常化(長期金利が短期金利を上回る状態)に戻ったことは、株式市場にとってポジティブにとらえられました。

米国の長短金利逆転は終了

 12月10日の利下げによって、FF金利(誘導水準の中央値3.625%)は、10年金利(4.194%:12月12日)より0.5%程度低い水準となりました。FF金利が10年金利を上回る「長短金利逆転」がこれではっきり終了したと考えられます。

<米国の長期(10年)金利と短期金利(FF金利)推移:2021年末~2025年12月12日>

米国の長期(10年)金利と短期金利(FF金利)推移:2021年末~2025年12月12日
出所:QUICKより楽天証券経済研究所作成

 米国の長短金利の動きに、米景気に対する市場センチメントの変化がよく表れています。以下、2022年以降の動きを振り返ります。

【1】2022年

 米景気が過熱、深刻なインフレが起こったため、長期金利が急騰しました。パウエルFRB議長は「景気を犠牲にしてでもインフレ抑制を急ぐ必要がある」として、急ピッチにFF金利引き上げを続けました。その結果、2022年末には長短金利が逆転しました。 

【2】2023年

 長短金利逆転を受けて、米景気悪化への不安が広がり、2023年初から長期金利が低下しました。ところが、米景気は堅調を維持したため、長期金利は2023年央から再度上昇しました。FRBは、利上げを続け、長短金利が大幅に逆転した状態(金融引き締めによって景気にブレーキをかける状態)が続きました。

【3】2024年

 米景気・インフレがようやく減速してきたものの、米景気は意外に堅調。米景気がソフトランディングに向かうか、ハードランディングに向かうか、議論が分かれました。2024年末にFRBはようやく利下げに転じ、10年金利と短期金利がほぼ同水準になりました。

【4】2025年

 トランプ関税ショックがあったものの、米景気は意外に堅調を維持。年末にかけてようやく減速の兆しが出たことを受け、FRBは0.25%の利下げを3回実施しました。これでやっと、10年金利が短期金利を上回る状態に戻りました。金利引き締め局面が終わった形です。

今週の重要イベント:日銀金融政策決定会合

 12月18、19日に日銀が金融政策決定会合を開きます。結果発表の予定時刻は19日の正午近くです。

 今回の会合で、政策金利は0.5%→0.75%と、0.25%引き上げられる見通しです。高市政権は、成長戦略を実施する上で利上げを望まない姿勢でしたが、過度な円安が進むリスクに備えるために、利上げを容認すると思われています。日本のインフレ懸念が強まっていること、トランプ関税による景気悪化リスクが低下したと思われていることも、利上げの後押し材料となっています。

日本株の投資判断

 日本株は割安で、長期的な上昇余地は大きいと判断しています。年内の日経平均は5万~5万0,500円を中心とした値固めが続くと予想されます。時間分散しながら、割安な日本株に投資していくことが、長期的な資産形成に寄与すると思います。

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