THE S&P 500 MARKET: 2025年11月

息の長い順風満帆な相場上昇が続いてきた。2025年も残すところ22営業日となり、年初来のトータルリターンは17.81%、過去3年間のトータルリターンは86.00%(年率換算24.49%)に迫る

 S&P500指数は11月に入ると一転して下落基調での推移が続きました。先行きの経済成長、コスト問題、市場の各種バリュエーションやAI関連の債務水準の上昇に対する懸念が理由となり、昔ながらの利食い売りが広がりました。今年は(買い手や資金流入と比べて)目立った動きを見せてこなかった売り手が存在感を示し、11月中旬まで買い手を圧倒する展開が続きました。

 とはいえ、押し目買いが入ることで下値抵抗線が抜けることはなく、下げ幅は限定的なものに留まりました。その後は売り先行の流れが反転して月末にかけて力強い上昇トレンドを描き、11月の最終営業日には月間騰落率を0.13%上昇のプラスに戻しました。この結果、S&P500指数は年初来で16.45%上昇(2024年23.31%上昇、2023年は24.23%上昇)となりました。

 11月は値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を上回りましたが、2025年5月以降で初めてS&P500指数が最高値を更新することなく月を終えました(年初来の最高値更新回数は36回)。一方で、ダウ・ジョーンズ工業株価平均(NYダウ)は11月に最高値を更新しました(取引時間中の最高値は48,431.57ドル、終値での最高値は48,254.82ドル)。

 史上初めて終値で48,000ドルを突破し、11月は0.32%上昇、年初来で12.16%上昇しました(過去1年は6.25%上昇)。11月の相場のモメンタムはセクターのシフトで見られました。

 出遅れていたヘルスケアセクターのパフォーマンスが最高となり(9.14%上昇)、S&P500指数の営業利益(S&P500指数構成企業の96%が業績発表を終えました)は予想を大幅に上回り、6,180億ドルで四半期ベースでの過去最高を記録する見通しです(これまでの最高は2025年第2四半期の5,430億ドル)。

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