今回のお題 世界へ羽ばたくVtuver事務所

エニーカラー(5032) カバー(5253)
エニーカラー logo
カバー logo

 上記両社の株価のポイントや株価データを見ながら、双方を比較し、皆さんの相場観で購入検討するならどちらにしますか?

 Vtuber事務所としてしのぎを削る2社、エニーカラー(5032)とカバー(5253)。Vチューバーとは、容姿や設定は事務所側が企画し、ライバー(いわゆる中の人)をオーディションで募集して生み出されるタレントのことです。若者世代のカルチャーから、今や国や世代を越えるグローバルコンテンツへと飛躍。日々の配信やライブイベントを通じて熱狂的なファンを拡大させています。売上規模も似ている2社ですが…株価に極端な明暗が発生し、時価総額ではエニーカラーがカバーの4倍近くに。順張り銘柄のエニーカラーと逆張り銘柄のカバー、ここから買うならどっち?この2社で比べてみます。

銘柄A:エニーカラー(5032)

エニーカラー(ANY COLOR) 週足チャート
出所:筆者作成 エニーカラー週足チャート 年初来 ※2025年11月21日時点

ここがGOOD👍

業績好調で上ブレペース

 運営するVチューバーグループは「にじさんじ」。方向性の違いなどを理由に「私、辞めます」の“卒業リスク”が気にされる事務所ビジネスですが、今第1四半期における「にじさんじ」の所属数は135名で、前四半期の人数を維持していました。1万人のオーディションから、育成期間を経てデビューできるのはわずか数名という狭き門の世界。そんなVチューバーの数を10~15%ペースで増やす計画です。

 株価好調を支えるのが、足元の業績の力強さにあります。第1四半期の「にじさんじ」の盛り上がりを受け、期中に今26年4月期の業績予想を上方修正。当期純利益予想を142億円~149億円と、当初計画より下限・上限とも10億円ずつ増額(レンジで開示しているのは、デビュー数年程度の新しいVチューバーの成長度合いを測りづらいため)。これは、コンセンサスの138億円より高かったためポジティブで、増額修正を受けてコンセンサスも157億円へ切り上げ。更なる上方修正への期待値が高まっています。

株主還元もアリ

 前期に75億円の自社株買いと総額約40億円の配当を実施しました。営業利益率は約41%と、カバーの同約16%に対して高く、内部留保を着実に積み上げてきたエニーカラー。その内部留保を株主に回す方針を明確にすべく、今期は「配当性向30%以上」を目安とする方針を開示しました。

 また、余剰資金を機動的な自社株買いによる株主還元に回すともしており、株主還元を検討している段階のカバーに比べて先行しています。

ここが心配😢

相対的な割高感

 中計では来27年4月期の目標値を売上高600億円、営業利益240億円と示されています。来期のコンセンサスは営業利益で265億円となっており、中計目標の1割程度の上振れ想定に。業績の勢いは強そうですが、それでも年初来で2.3倍に上昇した株価にある程織り込まれた可能性も。

 レーティングを付与する証券会社は5社で、その5社全てが投資判断は買い推奨としています。ただ、株価の勢いが強い結果、現在の株価は6440円(11月21日終値時点)と5社の目標株価平均6788円に近接しています(ここからのアップサイド余地縮小?)。

 また予想PERは今期予想ベースで27.6倍と、カバー(同18.7倍)比で高い評価が付いています。来期の予想EPS(1株当たり利益)のコンセンサスは302円で、来期コンセンサス予想ベースのPERも21倍と相対的な割高感は意識される株価水準といえそうです。

エニーカラー レーダーチャート ※各指標の数値に基づき独自基準でスコア化

エニーカラー(ANY COLOR) レーダーチャート
出所:筆者作成