「外交」に真の物価高対策あり
先ほど述べた、エネルギー、農産物、穀物、貴金属の主要銘柄の価格推移において、2010年ごろ以降「底上げ」が発生していることについて、考察します。
図:2010年ごろ以降の世界分断と高インフレ(長期視点)の背景
上の図の右下に示したとおり、原油も金属も食品も「底上げ」状態にあります。その「底上げ」の要因に、世界の民主主義の後退→世界分断深化→非西側の資源国による資源の武器利用(資源の出し渋り)横行、という流れがあると、筆者は考えています。
世界の民主主義が後退した背景に、2010年ごろから目立ち始めたソーシャルネットワーキングサービス(SNS)、人工知能(AI)、多様性、公平性、包摂性(DEI)、環境、社会、企業統治(ESG)などの新しい技術・考え方の『マイナス面』が、民主主義を推進する上で逆の効果を持っていたことが挙げられます。
以前の『高市新総裁に期待される「長期視点の物価高対策」とは?』の『世界の民主主義後退も「2010年ごろ」だった』で述べたとおり、世界の民主主義の動向を示す世界の自由民主主義指数(人口加重平均)が下落し始めたタイミングがまさに、これらの新しい技術・考え方が本格的に普及し始めた2010年ごろでした。
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非西側の資源国が資源の武器利用を行う背景には、以下の三つあると考えられます。
(1)出し渋りをすることで需給バランスが引き締まり、相場上昇が期待できること(資源国にとって大きなメリット)。
(2)自国の資源の安全保障を保つことができること。
(3)資源を持たない西側諸国に対して影響力を大きくできること。
中国のレアアースの輸出制限や、ロシアの非西側に対するエネルギーや農産物、金属の輸出制限だけでなく、OPECプラスの原油の減産もまた、資源の武器利用という意味を含んでいると考えられます。
OPECプラスにおいては、世界全体の民主主義の後退だけでなく、ESGの流れで生じた「石油否定」もまた、資源の武器利用という名の原油の減産を行う強い動機になった可能性は否定できません。
こうした社会的変化の延長線上に、原油の減産があり、日本国内の物価高があるのだと、筆者は考えています。以下の通り、高市首相が関与できる策は、暫定税率の廃止などの減税だけではありません。
図:ガソリン小売価格を下げる方法(短期・中期・長期)
より長い時間軸で、より効果が大きい策を効果的に講じ、恒久的な物価高対策が望まれます。しかしそれには、産油国という一度ESGをきっかけに否定した国々との関係修復が欠かせません。関係を修復し、彼らに減産の手を緩めてもらうことこそ、真の物価高対策であると考えます。
[参考]コモディティ全般関連の投資商品例
投資信託
- SMTAMコモディティ・オープン(NISA成長投資枠活用可)
- ダイワ/「RICI(R)」コモディティ・ファンド
- iシェアーズ コモディティ インデックス・ファンド
- eMAXISプラス コモディティ インデックス
- DWSコモディティ戦略ファンド(年1回決算型)Aコース(為替ヘッジあり)
- DWSコモディティ戦略ファンド(年1回決算型)Bコース(為替ヘッジなし)























































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