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高市新総裁に期待される「長期視点の物価高対策」とは?

2025/10/7 7:30

 10月4日、与党の主軸を担う自民党の新総裁に高市早苗氏が選出されました。今後の首相指名選挙などにもよりますが、日本初の女性首相となる見通しです。高市氏は就任会見で、物価高対策を重視することを改めて強調しました。「責任ある積極財政」による目先の物価高対策も重要ですが、それと同じくらい、長期視点の物価高対策も重要です。

目次
  1. 個人投資家の皆さんもSNSのマイナス面を実感
  2. 世界の民主主義後退も「2010年ごろ」だった
  3. 世界分断と投資マネーが価格を「底上げ」
  4. 各種小売価格決定過程の「川上」に注目
  5. 高市氏は真の物価高対策に着手できるか?
  6. [参考]コモディティ全般関連の投資商品例

※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の吉田 哲が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
高市新総裁に期待される「長期視点の物価高対策」とは?

個人投資家の皆さんもSNSのマイナス面を実感

 今年7月から10月にかけて、筆者は会場型セミナーで登壇する機会に恵まれました。東京(六本木、新宿、大手町)と大阪で、たくさんの個人投資家の皆さんの前で講演をしたり、ブースで直接お話をしたりしました。

 高騰が続く金(ゴールド)価格は今後どうなりそうか、金(ゴールド)をポートフォリオに組み込む際のアイデアとしてどのようなものが挙げられるか、プラチナや銀などの他の貴金属の価格動向はどうなりそうか、といった多岐にわたるご質問をいただきました。

 お一人お一人が大変に熱心に資産形成に取り組んでおられること、金(ゴールド)やその他のコモディティ(国際商品)価格の動向に強い関心を寄せられていることが伝わってきて、心が熱くなりました。

 講演後にブースに来ていただいた方から多く寄せられた、共通の感想があります。筆者が講演で扱った「SNSが社会に与えているマイナスの影響」についてです。東京、大阪、ともにこの件について「同感です」「共感しました」という感想を複数いただきました。

図:SNS、インターネット、AIが普及したことで目立ち始めた問題点(一例)

SNS、インターネット、AIが普及したことで目立ち始めた問題点(一例)
出所:筆者作成

 一連の講演の前に、実は、筆者の頭の中である「賭け」をしていました。金(ゴールド)の価格上昇を説明したり、今後を展望したりする際、金(ゴールド)のオーソドックスな需給の話を扱うか、思い切ってSNSの拡大を起点とした世界分断のシナリオを扱うか、という選択をし、後者に賭けたのでした。

 現場の個人投資家の皆さまの反応を見る限り、「賭けは当たった」と感じています。講演では、上記の「SNS、インターネット、AIが普及したことで目立ち始めた問題点(一例)」を、筆者の身の回りの実例を用いながら説明しました(一部加筆)。

 そして、以下の「2010年ごろに変化が生じた世界情勢の急変を示す四つのデータ」を用い、SNSなどの新技術が拡大し始めたタイミングが「2010年ごろ」だったことや、SNSとの関連について議論がなされている、ネガティブ思考の拡大と子供たちの学力低下が始まったタイミングもまた、2010年ごろだったことを説明しました。

図:2010年ごろに変化が生じた世界情勢の急変を示す四つのデータ

2010年ごろに変化が生じた世界情勢の急変を示す四つのデータ

「SNSが社会に与えているマイナスの影響」については、筆者が会話をさせていただいた限りですが、個人投資家の皆さまだけではなく、金融関連の専門家やメディアの方々も、半分以上の方が肯定されていると感じています。

 SNSは人類にとってなくてはならない、大変に便利で素晴らしいツールです。このことは、筆者がお話をさせていただいた皆さんが認識していることでしょう。ただ、そこに一部、マイナス面が存在しているのです。

世界の民主主義後退も「2010年ごろ」だった

 一連の講演では、「SNSが社会に与えているマイナスの影響」について筆者の考えを述べた後、以下のデータを示しました。多数の側面から民主主義の状態を数値化する取り組みをしているスウェーデンのV-dem研究所が公表している「自由民主主義指数」です。

 同指数は、法整備、裁判制度、言論の自由など、民主主義に関わる多数の情報を数値化したもので、0と1の間で決定し、1に接近すればするほど自由で民主的な度合いが高いことを、0に接近すればするほど、その国が自由で民主的な度合いが低いことを意味します。

図:世界の自由民主主義指数(人口加重平均)

世界の自由民主主義指数(人口加重平均)
出所:V-dem研究所のデータをもとに筆者作成

 同指数の世界平均の推移を確認すると、第2次世界大戦や冷戦のさなかに大きく低下したことが分かります。逆に、第2次世界大戦後や冷戦後は世界が団結する方向に向かったことにより大きく上昇しました。

 団結する方向に向かう中で、考えが異なる人の存在を認識したり、その人と言葉を交わしたり、議論を深めて妥協点を見つけたりしながら、時間をかけてその人の存在を受け入れてみんなで前進するムードが高まっていきました。自由民主主義指数の上昇は、こうしたムードの高まりを可視化したものであると言えます。

 湧き上がる感情を抑えたり、行間や無音状態からにじみ出る感覚を得たり、相手の答えを忍耐強く待ったり、窮地に陥っている人を積極的に助けたりする場面がいくつもあり、その果てに、民主主義が醸成されていったといえます。裏を返せば、こうした場面がなければ、民主主義は醸成し得ないでしょう。

 しかしこうした期間も長くは続きませんでした。2010年ごろから、同指数の世界平均は低下し始めました。第2次世界大戦や冷戦時を大きく上回るスピードで低下しています。世界を覆う戦争のムードが強くなくても急低下しています。

 冒頭の「SNSが社会に与えているマイナスの影響」が関わっていると筆者はみています。SNSのマイナス面が世界に拡大し、世界各地で欲望や感情が暴走していると考えられます。こうした状態にあって、感情を抑えたり、間を感じたり、待ったり、積極的に助けたりする機会は損なわれ、民主主義が後退し始めたと考えられます。

図:自由民主主義指数(2024年)

自由民主主義指数(2024年)
出所:V-dem研究所のデータをもとに筆者作成

 直近のデータである2024年の同指数の状況を確認すると、上の図のように、すでに世界は自由度・民主度が高い国とそうでない国とに、明確に分かれてしまっていることが分かります。人口のシェアを見れば、より「世界分断」の深刻さが実感できます。

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