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金相場は小幅反発
江守 哲
コモディティ デイリーコメント
貴金属、原油を中心とした商品(コモディティ)マーケットの要点をまとめたデイリーコメント。コモディティマーケットに精通した江守氏の鋭い着眼点に注目。
金相場は小幅反発。フランス大統領選でEUとの協調を掲げる中道系独立候補のマクロン前経済相が当選したのを受けて、リスク回避の動きが後退する中、金相場は一時、約7週間ぶり安値を付ける場面があった。
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金相場は小幅反発。フランス大統領選でEUとの協調を掲げる中道系独立候補のマクロン前経済相が当選したのを受けて、リスク回避の動きが後退する中、金相場は一時、約7週間ぶり安値を付ける場面があった。ただし、その後は買戻しが入っている。材料面ではリスクオンの状況にあるが、金は一定の売りは出たと考えてよさそうである。

こうなると、金を保有しておきたい投資家は売りを出すことがないため、金相場は下げにくくなるだろう。一部の投機筋が価格の変動に合わせてトレードすることになろうが、それは金価格形成の本質的な材料ではないことを理解しておきたい。FRBによる6月利上げもほぼ織り込まれており、金市場への影響は限定的であろう。

米長期金利も下げにくく、徐々に上げていく動きにあるが、いまのところ金相場への影響は軽微である。目先は1,220ドルで下げ止まっており、ここで下値を固める動きになる可能性が高そうである。

非鉄相場はさえない展開。アルミは重要な節目とみていた1,900ドルを割り込んだ。この動きはやや驚きだが、1,860ドルで下げ止まるかを確認したい。銅も下げている。中国の銅輸入が大幅に減少したことが嫌気されたようだ。5,500ドルの節目を割り込んだが、5,400ドルでは下げ止まるとみている。今の水準はさすがに下げすぎであろう。

ニッケルは下げすぎ感から下げ渋っている。9,000ドル割れは続かないだろう。鉛・亜鉛も上値が重いが、下値も堅い。大崩れするとは考えていない。一方、中国の4月の銅輸入は前月比30.2%減の30万トンだった。鉱工業活動の見通しが悪化していることが背景とみられている。また銅精鉱と銅鉱石の輸入は前月比16.6%減の136万トンだった。一方、中国の4月の貿易統計によると、輸出と輸入ともに予想以上に伸びが鈍化した。

国内外の需要低迷とコモディティ価格の下落が背景とみられている。4月の輸出はドル建てで前年比8.0%増と、市場予想の10.4%を下回った。輸入は同11.9%増で、市場予想の18.0%を下回った。4月の貿易収支は380億5,000万ドルの黒字で、市場予想は355億ドルの黒字だった。3月の輸出は16.4%増、輸入は20.3%増、貿易黒字は239億3,000万ドルだった。

中国商務省は貿易トレンドに関する四半期報告で、「輸出入ともに近い将来に安定し、改善する」と指摘している。一方、4月の対米貿易黒字は213億4,000万ドルで、3月の177億4,000万ドルから拡大した。対米輸出は前年比11.7%増、米国からの輸入は1.5%増加した。

原油は小幅上昇。OPEC加盟国と非加盟産油国の協調減産が18年まで延長される可能性が出てきたことが材料視された。サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物相は、「需給再均衡のためなら何でもする」とし、減産を来年まで延長する可能性を示唆した。

クウェートのマールゾウク石油相も、減産の実効性について同様の不安を明らかにしており、この日は「減産合意を少なくとも6カ月間延長するのは重要だというコンセンサスはほぼ存在している」と発言している。OPECは25日にウィーンで総会を開催し、減産延長の可能性を議論する方針。非加盟国のロシアも、減産を今年の先まで延長する方向で他の産油国と協議中であるとしている。

サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物相は、「石油市場は数年の供給過剰状態を受けたリバランスが進んでいる」としながらも、OPEC主導で合意した今年上半期の原油減産について、「実施期間が今年いっぱいまで延長される」としている。また、世界の石油需要については、「昨年に近い伸び率になるだろう」と指摘。力強い運輸セクターに支えられ、中国の石油需要の伸びが昨年と同程度になるとし、インドも堅調な伸びを示すとしている。

OPEC加盟・非加盟国が日量180万バレルの減産を今後半年間継続すれば、世界の石油需要が確実に増加することから、世界の石油在庫は大幅に調整することになる。このような見通しを持っている市場参加者があまりに少ないことが、現在の原油価格の低迷につながっているといえる。一方、これまで原油相場に強気な見方を示してきた有力ヘッジファンドが、最近の原油相場の下落を受けて、保有していた買いポジションをすべて解消したという。

これが最近の原油相場の下げを加速させてきた面があろう。これこそが、まさに「底値売り」であり、投げが完了したことになる。これで底値を確認し、反発する動きに入るのは自然であろう。46.50ドルを明確に超えてくると、50ドル前後までは容易に戻すだろう。

一方、中国の4月の原油輸入量は前月比11.7%減の3439万トン(日量837万バレル)だった。過去最高を記録した前月の日量917万バレルから9%減少した。前年同月比では5.5%増だった。製油所が年次のメンテナンス期間に入り、処理量が減少したもよう。石油製品の輸入は7.8%減の249万トン、石油製品の輸出は25.1%減の350万トンだった。

一方、1~4月の原油輸入量は前年同期比12.5%増の1億3912万トンだった。また、イラク石油省は4月の石油輸出量が日量325万2000バレルだったとし、3月の同325万9000バレルから微減となったとしている。

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