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史上最高値を更新した日本株の行方は?

2025/8/14 17:54

 2025年7月、日本株式市場の急騰により史上最高値を更新したTOPIXの今後について、業績動向をふまえて考えます。

目次
  1. 1. TOPIXは2025年7月に史上最高値を更新した
  2. 2. 2025年度の業績予想は減益予想だが、2026、2027年度は増益に転じる予想
  3. 3. 日経平均株価もほぼ同じ状況にある

1. TOPIXは2025年7月に史上最高値を更新した

 日米関税交渉が急転直下で合意にたどり着いたことを好感し、7月23~24日にかけて日本株式市場は急騰しました。この急騰により、東証株価指数(TOPIX)は2024年7月に付けた史上最高値を更新するなど、先高観が高まりました。

 図表1は今年4月にもご紹介したもので、過去12年程度の「TOPIXと予想EPSに基づく妥当レンジ(赤線と青線)の推移」です。米関税問題などにより今春に予想1株当たり利益(EPS)が下方修正されたことで妥当レンジが切り下がった影響などもあり、7月28日の終値は妥当レンジ上限値(赤線、2,726ポイント)よりも7~8%程度割高であるとみています。

 この観点からみれば、TOPIXは最高値を更新したものの、さらなる高値追いは難しいと考えています。ただし、今後の業績動向次第では高値圏にとどまる可能性もあるので、その辺りを分析してみようと思います。

[図表1] TOPIXと予想EPSに基づく妥当レンジの推移

TOPIXと予想EPSに基づく妥当レンジの推移
期間(株価):2012年12月3日~2025年7月28日、日次
期間(予想EPS):2012年12月~2025年7月、月次
・予想EPS:野村證券が集計。自社アナリスト予想を優先し、東洋経済新報社予想で補完、時価総額ベース、向こう12カ月予想ベース(月次更新)
・妥当レンジ:グラフ期間の平均PERは約14.2倍なので(コロナショックで業績が大幅に悪化した時期(2020年5月~2021年3月)を除く)、予想EPSを14倍した水準を妥当水準の中心とし、13~15倍のレンジを妥当レンジとした。
(出所)野村證券およびBloombergのデータを基に野村アセットマネジメント作成

2. 2025年度の業績予想は減益予想だが、2026、2027年度は増益に転じる予想

 米関税問題などで業績予想が下方修正された影響なども受け、2025年度の業績予想は全般では減益見込みとなっています。

 図表2は、Russell/Nomura Large Cap インデックス・ベースでの経常利益(増減益率)の推移です。米関税や円高の影響などにより、2025年度の経常利益は全体では減益予想となっており、製造業および非製造業ともに減益予想となっています。

 一方、2026年度については、米関税や円高による落ち込みの反動などから増益転換が予想されており、特に製造業の増益率が高い予想になっています。また、翌2027年度についても増益が続く見通しです。

 2026~2027年度の業績がこのような格好で伸びていけば、TOPIXの1年後の妥当レンジは10%程度上昇することが見込まれるため、上述した割高感はなくなり、さらなる高値追いは難しいにしても、相場は高値を維持できる可能性もあると考えており、割高なので即弱気ともみておりません。今後の業績動向に注目していこうと思います。

[図表2] Russell/Nomura Large Cap インデックス・ベースの業績予想(経常利益)

Russell/Nomura Large Cap インデックス・ベースの業績予想(経常利益)
期間:2024~2027年度、2025~2027年度は野村證券予想ベース(自社のアナリスト予想、2025年7月24日時点)
・Russell/Nomura Large Cap インデックス:日本株全上場銘柄の累積浮動株調整時価総額上位98%の銘柄からなるRussell/Nomura Total Market インデックスの上位約85%の銘柄からなるインデックス
(出所)野村證券のデータを基に野村アセットマネジメント作成

3. 日経平均株価もほぼ同じ状況にある

 個人投資家の皆さんにはTOPIXは水準感的になじみがない方が多いと思うので、日経平均株価でも水準感を確認してみましょう。

 図表3は図表1と全く同じ考え方に基づいて日経平均株価ベースで描いたものです。7月28日時点の株価はTOPIX同様に妥当レンジを大きく上抜けており、割高な水準で推移しています。7月28日の妥当レンジ上限値(赤線)は3万8,324円なので、割高度合いは7%程度です。

 日経平均株価の妥当レンジは、TOPIXに対してN/T倍率(日経平均株価÷TOPIX)で算出しているので、今後どのような物色になるかによってTOPIXからの乖離(かいり)も生じます。

 具体的には、半導体関連株のような値がさ株が買われればN/T倍率は上昇するので、日経平均株価はTOPIXよりも優位になる一方、銀行株や自動車株が物色されるとN/T倍率が低下するので、劣位になります。この辺りの影響も勘案しながら見定めていく必要がありますが、基本的にはTOPIX同様に業績改善が進めばポジティブな見方になっていくでしょう。

 [図表3] 日経平均株価と予想EPSに基づく妥当レンジの推移

日経平均株価と予想EPSに基づく妥当レンジの推移
期間(株価):2012年12月3日~2025年7月28日、日次
期間(予想EPS):2012年12月~2025年7月、月次
・予想EPSと妥当レンジは図表1と同じ
(出所)野村證券およびBloombergのデータを基に野村アセットマネジメント作成

<関連銘柄>
NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信(証券コード:1306)
NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信(証券コード:1321)

<当資料で使用した指数と著作権等について>
■TOPIX(東証株価指数)に係る標章又は商標は、株式会社JPX総研又は株式会社JPX総研の関連会社(以下「JPX」といいます。)の知的財産であり、指数の算出、指数値の公表、利用など、TOPIX(東証株価指数)に関するすべての権利・ノウハウ及びTOPIX(東証株価指数)に係る標章又は商標に関するすべての権利はJPXが有します。JPXは、TOPIX(東証株価指数)の指数値の算出又は公表の誤謬、遅延又は中断に対し、責任を負いません。
■日経平均株価(日経平均)に関する著作権、知的所有権その他一切の権利は日本経済新聞社に帰属します。
■Russell/Nomura Large Cap インデックスの知的財産権およびその他一切の権利は野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティング株式会社およびフランク・ラッセル・カンパニーに帰属します。なお、野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティング株式会社およびフランク・ラッセル・カンパニーは、Russell/Nomura Large Cap インデックスの正確性、完全性、信頼性、有用性、市場性、商品性および適合性を保証するものではありません。

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