金(ゴールド)と原油の価格が大きく上昇しています。中東情勢の悪化が主な要因と考えられます。なぜ今回、情勢が悪化したのか、今後どうなるのか、そして金(ゴールド)と原油の価格がどう動きそうか、解説します。
※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の吉田 哲が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「中東情勢悪化で金(ゴールド)、原油が急騰」
金(ゴールド)と原油は急騰状態に
足元、金(ゴールド)と原油の相場が、急騰状態にあります。6月の2週目以降、中東地域に関わる高いリスクを想起させるキーワードが広く報じられているためです。
図:「高リスク」を想起させるキーワードとそこからもたらされるイメージ

「中東で戦争」というキーワードは、1970年代後半のオイルショックや、インフレを想起させ、「核施設を攻撃」というキーワードは、核戦争や放射性物質の拡散、拡大解釈を経て第3次世界大戦などを想起させます。大変に物々しい、イメージが膨らみます。
こうしたイメージが強まってか、以下のとおり、原油と金(ゴールド)の価格は、中東で強いリスクが生じる直前に比べて、大きく上昇しています。
図:主要銘柄の騰落率(2025年6月10日と13日を比較)

日米の株価指数が下落幅を縮めていることを考えると、全体的には中東情勢の悪化を悲観的に受け止めた「初期反応」はいったん収まったと言えます。とはいえ、原油と金(ゴールド)の下げ幅は小幅にとどまっています。これらの市場には、まだ不安心理が残っていることがうかがえます。
中東情勢悪化で金(ゴールド)、原油が急騰
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