最近、円高が進むと日経平均が下落、円安が進むと日経平均が上昇する傾向が顕著です。今日は「どんな時円高になるか、どんな時円安になるか」、ドル/円を動かす要因を学ぶクイズを出します。
クイズ
以下【1】~【18】のうち、円高につながる要因を10個、円安につながる要因を8個、それぞれ選んでください。
【1】米国の金融政策を決める米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを実施
【2】FRBが利下げを実施
【3】日本銀行が利上げを実施
【4】日本銀行が利下げを実施
【5】米国の景気悪化を示す指標発表
【6】米国の景気好調を示す指標発表
【7】外国人投資家による日本株買いが増加
【8】日本人投資家による米国株買いが増加
【9】米国企業が日本に工場を建設
【10】日本企業が米国に工場を建設
【11】日本を訪れる外国人観光客数が増加
【12】日本人の海外旅行が増加
【13】日本から米国への輸出が増加
【14】米国から日本への輸出が増加
【15】政府日銀が為替介入(ドル売り円買い介入)を実施
【16】政府日銀が為替介入(ドル買い円売り介入)を実施
【17】米国の大統領や政府要人が「ドル高は問題」と発言
【18】日本の財務大臣が「行き過ぎた円安にあらゆる対抗策を取る」と発言
「円安だと株高、円高だと株安」となりやすい
トランプ関税ショックで4月に日経平均株価が急落する時、為替市場では円高が急伸して一時1ドル=140円を割れました。その後は、緩やかな円安になる中で日経平均は急反発しています。近年、日本株は「円安だと株高、円高だと株安」となる傾向が顕著です。
<日経平均とドル/円為替レート推移:2023年1月2日~2025年6月10日>

なぜ、そうなるのでしょう? 過去30年以上、日本株は主に外国人投資家の売買で動いています。外国人は、買う時は上値を追って買い、売る時は下値をたたいて売る傾向が強いので、短期的な動きは外国人次第です。
その外国人が円安になると日本株を買い、円高になると日本株を売る傾向が強いので、日本株は、円安→株高、円高→株安になりやすくなっています。
<円安になると外国人が日本株を買い、円高になると外国人が日本株を売る理由>

外国人投資家は、保有しているドルを円に換えて、日本株を買います。従って、円安が進むと、日本企業の業績にプラスな上、彼らから見て日本株を安く買えるようになるので、日本株を買う意欲が高まります。
逆に円高が進むと、日本企業の業績にマイナスな上、外国人投資家にとってドルを使って日本株を買うコストが高くなるので、日本株を売る意欲が強まります。
円安が進むのは、米景気が好調の時が多いといえます。米景気が好調だとドル金利が進み、円安(ドル高)になりやすくなります。円安が進む時は、円安・米景気好調の恩恵を受けて、日本株は上昇しやすくなります。
円高が進むのは、米景気がさえない時が多いといえます。円高・米景気不振を受けて、日本株は売られやすくなります。
どんな時に円高・円安になる?クイズでわかる為替と株価の関係
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