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投資対象&情報源…個人投資家とAIの「適切な距離感」を考える

2025/6/10

 AIは、私たちの生活に身近な存在として定着しました。個人投資家にとってはどうでしょうか。AIは投資「対象」、投資「情報源」として有効なのか、長期積立投資家が注意点などを踏まえながらAIとの賢いつきあい方を解説します。

目次
  1. 個人投資家にとってAIは気になるテーマ
  2. 投資「対象」としてのAIは魅力的か
  3. 投資「情報源」としてAIは有効か
  4. 過信、盲従せず「AI=高度なプログラム」くらいに思っておくといい?

個人投資家にとってAIは気になるテーマ

 スマートフォンなどの機器が普及した現代でAIと関わらない人はほとんどいないのではないでしょうか。アプリやサービスを直接利用していなくてもGoogleの検索結果がサジェストをAI生成していたりしますし、最近では、「ジブリ風」に写真をイラスト化してもらうなどと、AIを使った流行が増えています。

 ニュースにおいてもAI関連記事はあふれています。投資関連銘柄としてもAI関連は注目です。

 私はどちらかといえば、長期積立分散投資を志向する個人投資家、特に経験値としてはまだこれからという方々を対象にコラムを書いていますが、「なんとなく、AIに手を出す」のではなく、AIとつきあう方法を今回は考えてみたいと思います。

投資「対象」としてのAIは魅力的か

 まず、AIそのものを投資対象とするアプローチがあります。NVIDIA(エヌビディア)に投資をする、というのはまさにAI関連銘柄を保有するということになります。AIの分野は成長性が高いため、投資対象として着目しているわけです。

 個別銘柄だけでなく、投資信託においてもAI関連銘柄を主要な投資対象とするテーマ型ファンドがあります。

 さらに、AIが銘柄選定支援を行うという触れ込みの投資信託もあります。これはちょっと前まではロボアドバイザーと呼ばれていたものとも方向性が重なります(こちらは資産配分そのものもお任せするので単純な投資信託購入と異なる)。

 これらを魅力的と考えるかは人それぞれです。現実問題として、AIが成長力の高い分野の一つであることは間違いないでしょう。一方で、いき過ぎた高値に走る可能性も大いにあります。

 また、運用コストを高める理由として「AI」というキーワードを用いる可能性については注意が必要でしょう。いくつかのテーマ型ファンドについては販売手数料、運用管理費用(信託報酬)ともに昨今人気のインデックスファンドより高い設定となっています。

 投資スタイルとしては、アクティブ運用といえますから運用コストが高いことはやむなしとしても、それだけの価値があるのかは熟慮したほうがよさそうです。長期積立分散投資を目指すのであれば無理に組み入れなくてもいいように思います。

 また、多くの投資初心者がAI投資に期待しがちなポイントとして「値下がりを自動的に回避してくれる」がありますが、それを望むのは難しいということは最後に触れておきます。

投資「情報源」としてAIは有効か

 もう一つAIの使い道として個人投資家に注目されているのは、投資情報源、または投資分析ツールとしての活用でしょう。

 例えば、AIに「○○という条件をフックにして推奨銘柄を5社あげてほしい」と問えば、すぐに答えが示されます。今までも証券会社のWEBで銘柄のフィルタリングが可能でしたが、AIは数値化できない情報も検索に含めることが可能です。また、自然な文で指示を出せるのもAIのいいところです。

 データ分析もハードルが下がりました。プログラムを自分でいじることができたり、表計算ソフトを駆使するような知識がない場合でも「こういう分析をしてほしい」というアイデアさえあれば、AIが一時的にショートプログラムを書いて分析してくれます。

 投資の情報源としてAIを活用することは検討してみたいテーマです。一方で設問を立てるのはAIではなく自分であることが今後の課題となるでしょう。設問を考えさせることもAIに任せられるとはいえ、最初の問いかけは自分ですし、提示されたアイデアを取捨選択するのも自分です。

 その点では自分が投資知識を深めていくステップが、AI活用力を高めるステップにもなる、と考えてみてください。

 ただし、こちらには注意点があります。人は自分が好む情報を集め、それを信じる傾向があるということです。「ほら、やっぱり」と自分に心地よい分析だけを見てしまいがちです。これではせっかくのAI活用ももったいなさが残ります。

 また、AIがしれっとウソをつくハルシネーション問題もあります。すぐ結果をうのみにはしないことも必要です。複数のAIで同種の問いかけをしたり、何度も問いかけをして精度を高めていくことが欠かせません。

 長期積立分散投資を考えるときは、AIに銘柄選定支援や売買タイミングの判断支援を受ける必要はあまりないかもしれませんが、横断的に情報分析をしたい人にとって、AIは強力な支えとなるかもしれません。

過信、盲従せず「AI=高度なプログラム」くらいに思っておくといい?

 ここまでは投資「対象」と投資「情報源」という二つの立場でAIを語ってきましたが、もはやAIは無視することのできないものだとは思います。

 投資情報源というよりは日常生活の支援ツールとしても使い方を考えるほど便利なものです。私は子どもの宿題の解法が即答できないときなど、AIに頼っていますが、確かに便利なものです(これがまたハルシネーションが起きて大間違いの回答を堂々と解説してくることがあるので油断はならない!)。これからの社会はAIによってより便利で豊かなものへ変化していくでしょう。

 一方で、AIに過剰な評価を与えすぎないことも大切だといえます。少しさめた視点でいえば、「高度なプログラム」くらいに考えておいてもいいでしょう。数十年前は「マイコン炊飯器」がもてはやされましたが「ファジー炊飯器」になりました。

 本当にファジーではなく、あいまいな調整が可能なプログラムという意味合いですが、誰もが「ファジーすごい!」と炊飯器を買い換えたものです。どうやらAIを冠する炊飯器もあるようで、ある意味AIが人口に膾炙(かいしゃ)した証明ともいえます。

 あまり過信、盲従せず「流行のキーワード」くらいに感じておくスタンスを持てると、割高なコストの投資信託の正当性として「AI」を冠しているのではないか、のような批判的視点を持つこともできます。

 新しいテクノロジーは批判と評価を繰り返しながら徐々にステップアップしていきます。これは間違いありません。完全にAIと距離を置くのはうまくありません。距離感を確かめつつも、徐々にその活用を深めていくことは、投資の世界においてもしばらくの検討課題となりそうです。

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