イーロン・マスクは政権から離れ、「24時間、週7日を仕事に費やす日々に戻り、会議室やサーバールーム、工場で寝ている」「ロボタクシーはテスラを5兆ドル企業にし、オプティマスロボットはテスラを25兆ドル企業にできると思う」と述べた。
イーロン・マスク、「会議室やサーバールーム、工場で寝る日々に戻る」と宣言
欧州の電気自動車(EV)市場において、中国のEVメーカーBYDの販売台数が、長くリードしてきた米テスラ(TSLA)の販売台数を初めて追い抜いたことが分かった。
5月22日のブルームバーグの記事「BYD、欧州EV販売で初めてテスラ抜く-前年比169%増」によると、4月のBYDは、前年同月比169%増の7,231台のバッテリーEVを新車登録し、販売台数でトップ10に入ったという。
BYD(日足)

出所:トレーディングビュー・石原順インディケーター
テスラ(日足)

出所:トレーディングビュー・石原順インディケーター
一方、テスラは登録台数が49%減少し7,165台にとどまった。記事は、両ブランドの販売台数の差は小さいかもしれないが、その影響は計り知れない。欧州の自動車市場にとって転換点となる瞬間だとの見方を紹介し、テスラに対する不買運動が欧州でも広がっていることが改めて確認された。
マスクは不買運動について4月22日の決算発表時に行われた投資家とのアーニングス・コールの中で次のように述べている。
「毎日が刺激的だ。知っている人もいると思うが、私が政府効率化省(DOGE)で過ごしている時間に対して非難が起きている。そこで行っている仕事は、米国を破滅へと導いている非常識な赤字を阻止しようとする上でとても重要なことだと思う。DOGEチームは、無駄や不正に対処するために多くの進歩を遂げた。その反動として浪費や不正に手を染めていた人々が、私やDOGEチーム、そして私に関係するあらゆるものを攻撃しようとするのは当然のことだ。」
「私には2つの選択肢が残されている。無駄と不正をこのまま放置しておくべきか。それとも無駄や不正と戦い国を正しい軌道に戻そうとするのか。そして私は、正しいことは無駄と不正と戦い、国を正しい軌道に戻し、トランプ大統領や彼の政権と協力することだと信じている。なぜなら、米国という船が沈めば、テスラをはじめとするすべての人が沈むからだ。だから、これは重要な仕事だと思う。」
「今、皆さんが目にする抗議行動は非常に組織化され、お金をもらっている。彼らは抗議している理由が不正な金を受け取っているからだとか、無駄な大金を受け取っているからだとは言わないし、認めようともしない。しかし、抗議の後ろにある理由は浪費や不正を受け取っている人たちが、それを受け取り続けたいと願っているからだ。それがここで起こっている本当のことだ。」
「とはいえ、DOGEチームを発足させ、財政再建のために政府内で働くために必要な大がかりな作業はほぼ終わったと思う。おそらく5月からは、DOGEに割く時間は大幅に減るだろう。私たちが削減した浪費や不正行為が復活しないようにするためだ。だから、大統領が望む限り、そして役に立つ限り、週に1日か2日は政府関連の仕事を続けるつもりだ。しかし来月からは、政府効率局の設立という大きな仕事が一段落したこともあり、より多くの時間をテスラに割くことになるだろう。」
「テスラでは、長年にわたって何度も何度も危機を経験し、実際に何度も死ぬような体験をした。少なくとも十数回は死の淵に立たされただろう。本当に何度もだ!今回はそのうちのひとつではない。私たちは死の淵にいるわけではない。しかし、いくつかのチャレンジはあるし、今年はおそらく予期せぬ波があるだろうと予想している。しかし、私は会社の将来について極めて楽観的であり続けている」
5月24日にはX(旧ツイッター)への投稿で「私はXやxAI、テスラ、来週のスターシップ(スペースXのロケット)打ち上げに非常に集中しなければならない」と述べ、米政府の仕事よりも自身が率いる企業群の経営に注力する姿勢を改めて示した。マスクは「24時間、週7日を仕事に費やす日々に戻り、会議室やサーバールーム、工場で寝ている」と追記した。
トランプのミサイル防衛システム「ゴールデン・ドーム」構築計画で、マスクのスペースXが主導する企業連合が重要部分を担う最有力候補に浮上している。受注すれば、収益性の高い軍需産業にシリコンバレーの企業が参入することになる。
マスク氏、政治から離れ本業集中、欧州首位になった中国BYDにテスラは勝てるか?
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