米国の景気は、依然として世界経済の行方を左右し、株式や為替の相場を左右する重要な要素です。トランプ関税ショックによって、米国の景気はどうなるのでしょうか?世界中の投資家が注目する「米国の景気指標」をクイズ形式で楽しく学びましょう。
(写真: DNY59/Getty Images)
クイズ
今回は、米国景気の現状を読み解くための景気指標を当てるクイズを出します。
以下二つの景況指数をご覧ください。一方は米国、もう一方は日本の景況指数です。
米国の景況指数は、【A】【B】のうち、どちらでしょう?
【A】

【B】

二転三転する米景気見通し
昨年から今年にかけて、米景気の見方が二転三転しました。それに伴い、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策も二転三転しています。
昨年、米景気は意外に堅調という見方が多かったためFRBは利下げせず様子見していました。ところが、昨年後半に米景気が冷え込むという見方が増えたため、FRBは9月から大慌てで利下げを始めました。ところが、昨年末にかけて、また米景気は堅調という見方が増えたため、FRBは今年に入ってから、利下げを停止しました。
今年、第2次トランプ政権が本格始動してから、トランプ関税によって米景気が冷え込む不安が蒸し返されました。一方、米景気は依然として底堅いとの見方もあること、また、トランプ関税によって米インフレが再び高騰する不安があるため、FRBは今年は利下げせず様子見を続けています。
米景気への見方が変わったことを受けて、円高進む
昨年は、FRBが利下げする中、日本銀行が利上げしたため、日米金利差が縮小しました。それを受けて、為替市場で、円高(ドル安)が進み始めました。今年に入り、米景気が冷え込む不安が出たことで、一時、円高がさらに進み、1ドル=140円を割れました。
ただし、FRBが利下げせず様子見していること、米景気が依然として堅調との見方もあることから、再び、為替は1ドル=140円台に戻りました。円高も進まなくなりました。
<日米2年金利差(米国-日本)とドル/円為替レートの推移:2020年1月~2025年5月(20日)>

米国の景気は良い?悪い?クイズで学ぶ「景況指標」の読み方
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