20日のFX市場でドル/円は1ドル=145円台半ばまで上昇したものの、そこから上値を伸ばすことができずに、一時144円台割れ近くまで押し戻されました。今週の日米財務相会談を控えて短期的な方向感がつけにくい状況となっています。
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは145.55円
↓下値メドは143.75円
インフレ:日本人の5年先インフレ期待9.2%、1年先は11.5%に上昇
地政学リスク:第二次世界大戦以来の危険度まで上昇
ECB:ビルロアECB理事「夏までに政策金利は2.0%に下がる
フランス:債務増加の50%は「年金関連」
トランプリストラ:BOE「われわれは今、公的機関の正当性がより厳しく問われる世界に生きている」
前日の市況
5月20日(火曜)のドル/円相場の終値は144.52円。前日終値比0.36円の「円高」だった。

2025年100営業日目は144.82円からスタートした後、 145円台に乗せると東京時間昼前にこの日の高値となる145.52円をつけた。しかし、23日の日米財務相会談でドル高/円安の是正が議題にのぼるとの思惑から投機筋が円買いポジションを増やしていると模様で上値は抑えられた。
東京時間夕方には、前日の安値(144.66 円)を下に抜けて144.08円まで下落した。ただ、下値も限定的だった。この日は、多くのFRB(米連邦準備制度理事会)高官から政策金利の当面据え置きを支持する発言があったことで、長期金利の上昇に伴いドル買い支えられた。24時間のレンジ幅は1.43円。
米国が円安の是正を求めるとの憶測がドル/円の上値を抑えている。加藤財務相は「為替は市場によって決定されるべきだ」と一貫して主張しているが、投機筋は「マールアラーゴ合意」による円高を予想して円買いポジションを再び作り始めている
日銀は、金融政策は「当面現状維持が適当である」との考えを示しているが、日米貿易協定の一部に為替水準が組み込まれるのであれば、日銀の利上げは円安是正のための最強手段となるだろう。
日銀は、米国の関税政策の不確実性を理由に、金融政策は「当面現状維持が適当である」との考えを示している。また、日米が貿易協定に合意すれば、円が議論の一部とならなかったとしても、日本経済の不確実性は低下する。
関税政策を注視したいとの理由で政策変更を拒んでいる日銀が金利正常化サイクル(追加利上げ)向けて動きやすくなることを意味するので、今後の円高材料になりそうだ。

2025年 主要指標 終値

ドル/円6日続落。日米財務相会談を控えて円高目線も、強い方向感出ず
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