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投資家調査:ガソリン価格高騰、対策は?/日経平均3カ月先「強気」が「弱気」を上回る

2025/5/9

 楽天証券は、個人投資家向けに日経平均や為替の見通しなどを聞くアンケートを実施した。3カ月先の日経平均は「強気」と答えた人が回答者の32%を占めた。「弱気」派(23%)を逆転したのは3カ月ぶり。1カ月先のドル/円予想では「円高」が70%を占め、4カ月連続の円高予想となった。

目次
  1. 揺れた4月相場。日経平均は一時3万0,700円まで下落
  2. 日経平均3カ月先は「強気」32%、「弱気」上回る。関税不安は継続
  3. 今月の質問「ガソリン価格高騰!どんな対策をしていますか?」
  4. 為替DI:5月の見通し。個人投資家の約7割が「円高」を予想
  5. 今後投資してみたい金融商品、国・地域は「特になし」が上昇傾向。トランプ不況の影響か

揺れた4月相場。日経平均は一時3万0,700円まで下落

 今回のアンケート調査は、楽天証券が2025年4月28~30日に実施。個人投資家2,600人以上が回答しました。

 新年度相場入りを迎えた4月の日経平均株価は、3万6,045円で取引を終え、月間ベースで4カ月ぶりの上昇に転じました。また、前月末終値(3万5,617円)比では427円高と小幅な上昇にとどまりましたが、月間の値幅(高値と安値の差)は5,282円とかなり大きく、相場が上下に揺れ動いた格好となりました。

 あらためて月間の値動きを振り返ると、月の始めは、米トランプ政権の関税政策に対する警戒感を背景に、前月からの下落基調を引き継ぐ格好でスタートしました。その後も下値を探る動きが続き、不安がピークに達した4月7日の取引時間中には3万0,700円台まで下落する場面を見せました。

 ただし、米相互関税の上乗せ分については90日間の発動が猶予されたほか、米中関係の改善期待など、米トランプ政権の政策対応に軟化の兆しが見られたことによって、株価は大きく切り返す動きとなり、月末まで戻り基調が続く展開となりました。

 日経平均については、DIの値が大きく改善し、過度な株安への懸念が後退する一方、為替のDIについては、米ドル・ユーロ・豪ドルのいずれの通貨に対しても、円高見通しの根強さを示す結果となり、依然として先行きの不透明感がくすぶっている印象です。

日経平均3カ月先は「強気」32%、「弱気」上回る。関税不安は継続

楽天証券経済研究所 シニアマーケットアナリスト 土信田 雅之

 今回調査における日経平均の見通しDIは、1カ月先が+5.67、3カ月先は+8.62となりました。

 前回調査の結果がそれぞれ、マイナス45.88、マイナス5.71でしたので、両者ともにDIの値がプラスに転じた格好ですが、とりわけ、1カ月先の改善幅の大きさが際立っています。

1カ月先の日経平均見通しDI
出所:楽天DIのデータより楽天証券経済研究所作成
※四捨五入の関係で合計が100にならない場合がある

 実際に回答の内訳グラフを見ると、弱気派の割合が、前回調査の56.43%から20.34%へと劇的に減少したほか、強気派の割合についても、前回の10.55%から26.01%へと大きく増えていることが確認できます。

3カ月後の日経平均見通しDI
出所:楽天DIのデータより楽天証券経済研究所作成
※四捨五入の関係で合計が100にならない場合がある

 また、3カ月先についても、弱気派が23.17%、強気派が31.79%となっており、前回の結果(弱気派:30.07%、強気派:24.36%)と比べて、ちょうど弱気派と強気派の割合が入れ替わったような格好となっています。

 このように、今回のDI改善については、関税政策や米中関係をはじめとする米トランプ政権の対応に軟化の兆候が見られ始めたことで、景気後退やインフレ再燃など、実体経済に多大な影響を及ぼすといった「最悪のシナリオ」が回避できるのではという安心感が広がったことが主な要因として挙げられます。

 日足チャートでも、今回のアンケート実施期間(2025年4月28~30日)の日経平均は25日移動平均線を上抜け、節目として意識される3万6,000円台の回復も視野に入るところまで株価水準を戻していました。

 さらに、粘り腰を見せている米経済指標の結果から、米国経済の堅調さが確認できたほか、日米で本格化している企業決算でも、全体的に売上高や利益などに大きな落ち込みがなく、併せて自社株買いを打ち出す企業も多かったことなどが追い風となりました。

 とはいえ、株式市場がこのまま戻り基調をたどれるかどうかは微妙なところかもしれません。4月半ばから見せている株価反発の根拠になっている「安心感」は、危うさも抱えています。

 例えば、米経済指標の堅調さの背景として、関税適用前の「駆け込み」が影響していることが考えられますが、その反動が今後の経済指標の結果に表れる可能性があります。

 第一関門の米4月雇用統計は無難に通過しましたが、月の半ばには4月分の物価指標(消費者物価指数と卸売物価指数)や小売売上高などが公表される予定となっています。

 また、米国が各国と行っている関税交渉では、日本時間の5月7日時点でまだ合意に至っている国や地域はなく、米中関係改善期待についても、協議や会合が行われておらず、そろそろ「期待先行」による株価反発には限界があるほか、交渉に時間がかかってしまうと、それだけ関税の影響も色濃く出ることになるため、今後も株価を上昇させていくには、なるべく早い段階で「具体的な材料」が欲しいところです。

 さらに、関税政策を巡っては、5月に入り、映画や医薬品といった分野別の関税を打ち出す動きも見られ始めています。

 確かに、トランプ米大統領による対応が軟化しつつあるような動きもありますが、「関税強化による貿易赤字削減と国内産業の保護」を優先させるという基本的な姿勢は変わっておらず、関税政策が軽減されることはあっても撤廃される見込みは低いため、先行きの不透明感が相場を覆う状況は、まだしばらく続くことになりそうです。

今月の質問「ガソリン価格高騰!どんな対策をしていますか?」

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト 吉田 哲

 ここからは、毎月テーマを決めて行っている「今月の質問」についてです。4月のテーマは「ガソリン価格高騰!どんな対策をしていますか?」でした。

・質問1:ガソリン価格が高いことを、どの程度、気にしていますか?

質問1:ガソリン価格が高いことを、どの程度、気にしていますか?
※四捨五入の関係で合計が100にならない場合がある
出所:楽天DIのデータより楽天証券経済研究所作成

 この質問の回答者の41.0%が「ある程度気にしている」を選択しました。次いで、「非常に気にしている」が26.2%、「あまり気にしていない」が21.1%、「全く気にしていない」が10.7%、「ガソリン価格が高いことを知らない」が1.1%でした。

 また、気にしているという意味を含む選択肢(非常に気にしている、ある程度気にしている、の合計)は、67.2%と6割強に達しました。ガソリン価格高騰は、多くの日本の消費者の関心事であると言えます。

・質問2:どんな対策をしていますか?(検討中を含む)(複数選択可)

質問2:どんな対策をしていますか?(検討中を含む)(複数選択可)
※四捨五入の関係で合計が100にならない場合がある
出所:楽天DIのデータより楽天証券経済研究所作成

 この質問の回答者の24.5%が「ガソリンを比較的安く販売しているお店を探して、給油する」を選択しました。次いで、「燃費を意識した運転を心がける」が22.1%、「対策をしていない」が17.3%、「車を使用する際、遠方への移動を避ける」が10.5%、でした。

 また、「公共交通機関を利用する」が9.4%、「電気自動車(EV)やハイブリッド車など、ガソリンの消費量を抑えた車を選ぶ」が8.0%、「政府の支援を待つ」が4.8%でした。

 安いガソリンスタンドを探したり、燃費を意識して運転したりするなど、積極的な対策をしている人が大半を占めた一方、政府の支援を待つなど受け身の姿勢の人は少なかった印象です。

 ただし、遠方までの移動を避けたり、公共交通機関を利用したり、エコカーを選んだりするなど、もともとの生活様式に影響が及ぶ規模の対策をする人は、安いガソリンスタンドを探したり、燃費を意識して運転したりする人ほど、多くありませんでした。

 質問3は、ガソリン価格高騰の原因に関する質問です。

・質問3:ガソリンの原料である原油の国際価格が高止まりしているのは、なぜだと思いますか?(複数選択可)

質問3:ガソリンの原料である原油の国際価格が高止まりしているのは、なぜだと思いますか?(複数選択可)
※四捨五入の関係で合計が100にならない場合がある
出所:楽天DIのデータより楽天証券経済研究所作成

 この質問の回答者の25.2%が「原油を生産している国の一部が減産をしているから」を選択しました。次いで、「円安が進行しているから(日本の原油輸入価格)」が21.5%、「温暖化対策よりも目先の経済成長を重視する国が増えているから」が14.6%、「投機資金が原油市場に流入しているから」が11.4%でした。

 比較的多く選択された選択肢の共通点は、私たちが強く関与できない分野、という点です。日本の消費者は、原油の国際価格を左右する産油国の生産動向や、日米の金融政策の動向、新興国の経済情勢などに大きく関わることはできません。

 質問4では、ガソリンの価格高騰が、投資行動に与える影響について、自由に答えてもらいました。

 大変にたくさんの回答をいただき、全てを紹介することはできないため、以下のとおり、主要なキーワードとその出現回数を確認します。(主要なキーワードはAIツールを用いて抽出。出現回数は一部調整の上、表計算ソフトで算出)

・質問4:日本のガソリン価格の高騰、原油の国際価格の高止まりが目立つ昨今、投資の際にどのようなことに留意していますか?(自由記述、128文字以内)

質問4:日本のガソリン価格の高騰、原油の国際価格の高止まりが目立つ昨今、投資の際にどのようなことに留意していますか?(自由記述、128文字以内)
出所:楽天DIのデータより楽天証券経済研究所作成

 出現回数が最も多かったキーワードは「ない」(247回)でした。次点で「特に」(202回)、株(145回)、関連(144回)、原油(114回)、石油(99回)、価格(87回)、注目(53回)、ガソリン(52回)、エネルギー(50回)、などがこれに続きました。

※補足:「ない」と「気にしていない」の違いについて。ない (247回)は、存在や、状態、行動の否定など、広範な意味で使用されたケースです。例えば、「~がない」「~ではない」「~しない」といった場面で出現しました。

 気にしていない(36回)は、特定の事柄に対する低い関心や、重要視していないという態度を表す、より具体的な表現の際に使用されたケースです。投資判断をする時、ガソリン価格の高騰は気にしていない、などの場面で出現しました。

 以下は、回答の一部です(文意を変えず、一部修正をしています)。新技術、株主優待、など投資活動に関わりそうなキーワードが複数ありました。

  • 個人的には、ガソリン価格が高騰していることと、投資活動はあまり関連がないと考えている。
  • 引き続き、バイオ燃料、原子力、EV・ハイブリッド車に関連する企業に注目していく。
  • エネルギー消費を抑える技術・バッテリーの新技術を扱う企業に注目している。
  • 運送費が費用を圧迫しているなど、石油に依存している企業は避ける。
  • まだ国際社会は石油に頼らざるを得ないため、これからも石油関連株に注目していく。
  • 徐々に、石油関連→新技術→電気に投資の軸を移していきたい。
  • 短期的には石油関連株、長期的にはEV車関連株に注目している。
  • 以前よりもESGが注目されなくなったため、ESG関連の投資を控えようか考えている。
  • QUOカードで給油するようにしている。株主優待にQUOカードを扱っている企業に注目している。

 ここまで、「ガソリン価格高騰!どんな対策をしていますか?」というテーマで行った各種質問の回答結果をまとめました。今後もさまざまなテーマを用意し、個人投資家の皆さまのお考えを伝えていきます。

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