1月20日の就任式を経て、トランプ氏は米国の大統領に返り咲きました。そして「トランプ2.0」がスタートしました。同氏はその直後から、関税政策において、前政権と大きく異なる方針を示し、米国のみならず世界全体に強い不安をもたらしてきました。このおよそ100日間に目立った値動きを演じた金(ゴールド)や原油、大豆に着目しつつ、今後の全体観を展望します。
※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の吉田 哲が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「トランプ2.0始動から100日、世界は今後どうなる?」
明暗分かれたトランプ2.0始動後100日
以下は、米大統領の就任式直前(1月17日)と4月の最終営業日の終値を比較した、主要銘柄の騰落率です。
図:トランプ2.0始動後100日間の騰落率 (2025年1月17日と4月30日を比較)

金(ゴールド)は20.5%上昇、大豆は1.0%上昇、原油は25.3%下落、となりました。不安拡大時に注目が集まりやすい金(ゴールド)が上昇し、景気動向の影響を受けることがある原油が下落したことから、トランプ氏が米大統領に返り咲いた後のおよそ100日間、世界は強い不安に覆われたことがうかがえます。
強い不安のきっかけは「トランプ関税」です。トランプ氏は、他国から物品を輸入する際に、輸入する者が支払う税金(関税)の税率を一斉に引き上げました。「かけられたらかけ返す」姿勢を鮮明にし、相互関税を導入しました。
図:関税とは?メリットとデメリット

上の図に示したデメリットが強く意識され、世界に不安が拡大しました。
トランプ2.0始動から100日、世界は今後どうなる?
- 今回のレポートはいかがでしたか?
- コメント
本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。 詳細こちら >>