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投資家調査:米(コメ)値上がり不安「8割」。トランプ関税で日本株弱気、円高、米国人気減

2025/4/11

米の小売価格の高騰を受け、3カ月後はどうなる? 対策は? 個人投資家2,600名のアンケート結果から米の価格高騰による影響を探ります。また、日経平均、為替の見通し結果を基に専門家が解説。個人投資家のリアルな声と市場の動きをチェックしましょう。

目次
  1. はじめに
  2. 日経平均の見通し
  3. 今月の質問「米の価格高騰による影響続く」
  4. 為替DI:4月の見通し。個人投資家の予想は?
  5. 今後、投資してみたい金融商品・国(地域)

はじめに

 今回のアンケート調査は、2025年3月31日(月)から4月2日(水)にかけて実施しました。

 あらためて3月の日経平均株価の値動きを振り返ると、月末31日の日経平均は3万5,617円で取引を終えました。前月末の終値(3万7,115円)からは1,538円安、月間ベースでも3カ月連続の下落となっています。

 また、月間の相場状況を振り返ると、「月初での軟調な展開から、一時は持ち直す動きを見せるも、月末にかけて再び下落していく」という展開で、前月と似たような値動きとなりました。

 日経平均は前月に下回った3万8,000円台の回復が期待され、実際に手が届く場面があったものの、結局は米トランプ政権の関税政策の動向に振り回される相場地合いに加え、米国の経済指標などからも景気減速を示唆するものが増え、市場の一部では、景気の悪化と金利の高止まりが併存するスタグフレーションを警戒する見方も浮上したことで不透明感が強まり、「リターンムーブ」の格好で一段安となっていきました。

 このような中で行われた今回のアンケートですが、2,600名を超える個人投資家からの回答を頂きました。

 日経平均については、DIの値が大きく後退し、株安を見込む見通しが一段と強まったほか、為替のDIについても、円高見通しが続く結果となり、全体的に相場の先行きに対して不安を抱えている様子がうかがえる印象となりました。

 次回もぜひ、本アンケートにご協力をお願いいたします。

日経平均の見通し

「不安と警戒感を背景にDIが大幅に低下」

楽天証券経済研究所 シニアマーケットアナリスト 土信田 雅之

 今回調査における日経平均の見通しDIは、1カ月先がマイナス45.88、3カ月先はマイナス5.71と、両者ともにマイナスに沈む結果となりました。

 前回調査の結果がそれぞれ、マイナス8.11と+11.47だったことを踏まえると、1カ月先のマイナス幅の拡大が際立っているほか、3カ月先もマイナスに転じるなど、日経平均の見通しが大きく悪化している様子が感じ取れます。

 実際に、回答の内訳グラフを見ても、弱気派の増加が目立っています。

1カ月後の日経平均見通しDI:-45.88
出所:楽天DIのデータより楽天証券経済研究所作成
※四捨五入の関係で合計が100にならない場合がある

 今回の1カ月先DIにおける弱気派は56.43%と半数以上を占めています。前回の割合(21.63%)からは倍以上に増えた格好です。また、強気派の割合(10.55%)も、前回(18.67%)から減少、中立派の割合(33.02%)も、前回(59.70%)から減少していますが、変化の大きさを見ると、中立派が大きく弱気に傾いた様子がうかがえます。

3カ月後の日経平均見通しDI:-5.71
出所:楽天DIのデータより楽天証券経済研究所作成
※四捨五入の関係で合計が100にならない場合がある

  3カ月先については、弱気派の割合が前回の24.88%から30.07%に増える一方、強気派が26.98%から24.36%に減少しています。1カ月先と比べると変動は小さいですが、3カ月先のDIがマイナスとなるのは、2023年5月調査以来と、かなり久しぶりになるため、相場の中長期的な見通しについても、慎重姿勢に傾いている印象があります。

 また、今回のDIの結果については、アンケートの実施期間(2025年3月31日~4月2日)が、米国の「相互関税」発表直前であったことが影響していると考えられます。市場の不安と警戒感が、結果に反映された面があると思います。

 そして、その米相互関税の発表を受けた国内外の株式市場ですが、大きく下落で反応し、日経平均は3万6,000円台割れの水準から3万1,000円台割れのところまで急落しました。米国の主要株価指数(ダウ工業株30種平均・S&P500種指数・ナスダック総合指数)も、直近の最高値から10%安の調整相場入り、もしくは20%安の弱気相場入りのところまで下落していきました。

 米相互関税の内容が、想定よりも厳しいものとなったことで、相手国だけでなく、米国自身も景気後退や、インフレの再燃懸念などが一気に高まり、不安や警戒を先取りする格好で売りが増えました。また、強気派のふるい落としや、株価の下落に耐え切れなくなったポジションの投げ売りなども加わって、短期間のうちに一気に株価水準を切り下げた格好です。

 このように、4月の新年度相場は、「トランプ関税ショック」で波乱の幕開けになってしまったわけですが、関税の影響が出てくるのはこれからであるほか、その間に政策の修正が行われることも想定されます。株価の下落で先取りした不安が現実のものになるのかは、これから「答え合わせ」をしていくことになります。

 ちょうど、4月の中旬からは日米で企業決算が本格化することもあり、企業が関税の影響をどう見積もってくるのかを確認しつつ、株式市場は一喜一憂しながら、株価水準を探っていくことになりそうです。

今月の質問「米の価格高騰による影響続く」

楽天証券経済研究所 コモディティアナリスト 吉田 哲

 ここからは、テーマを決めて行っている「今月の質問」についてです。3月のテーマは「米の価格高騰による影響続く」でした。昨年から続く米の小売価格の高騰を受け、質問1では価格高騰をどの程度懸念しているかを尋ねました。

・質問1:米の価格高騰について、どの程度懸念していますか?

質問1:米の価格高騰について、どの程度懸念していますか?
※四捨五入の関係で合計が100にならない場合がある
出所:楽天DIのデータより楽天証券経済研究所作成

 当該質問の回答者の39.4%が「ある程度懸念している」と回答しました。次いで、「非常に懸念している」が39.3%、「あまり懸念していない」が16.7%、「全く懸念していない」が4.6%となりました。

 また、懸念しているという意味を含む選択肢(非常に懸念している、ある程度懸念している、の合計)は、78.7%と8割弱に達しました。今まさに、米の価格高騰は、多くの人の共通の懸念であると言えます。

 これに関連し、質問2では今後の価格動向について尋ねました。3カ月後、価格がどのようになっているかを尋ねる質問でした。

・質問2:米の価格は3カ月後、今と比べてどうなっていると思いますか?

質問2:米の価格は3カ月後、今と比べてどうなっていると思いますか?
※四捨五入の関係で合計が100にならない場合がある
出所:楽天DIのデータより楽天証券経済研究所作成

 当該質問の回答者の47.6%が「変わらない」と回答しました。次いで、「高い」が26.8%、「安い」が21.8%、「わからない」が3.9%となりました。

 足元の米の小売価格は高騰状態にあります。「変わらない」ということは、高騰している状態が変わらないことを意味します。半数弱の方が、今後も高騰状態が続くと考えているようです。

 米の価格高騰は、一部の業者が在庫を確保していることで生じる「流通の目詰まり」が一因で起きていると報じられています。備蓄米を放出しても、思ったように価格が下がっていないことが、それを裏付けています。

 質問3では、価格高騰を受けて、どのような対策をされているかを尋ねました。

・質問3:米の価格高騰を受けて、どのような対策をしていますか?(複数回答可)

質問3:米の価格高騰を受けて、どのような対策をしていますか?(複数回答可))
※四捨五入の関係で合計が100にならない場合がある
出所:楽天DIのデータより楽天証券経済研究所作成

 当該質問の回答者の42.1%が「特に何もしていない」と回答しました。次いで、「他の穀物や代替品を利用する(家庭内)」が19.5%、「米の消費量を減らす(家庭内)」が18.4%、「新しい入手経路の確保(ふるさと納税、知り合いから購入、など)」が13.1%、「外食の際に米を含まないメニューを選ぶ」が2.9%、などとなりました。

 半数弱の方が米の価格高騰が続くと考えているものの(質問2の結果より)、対策については特に何もしていない方が多いことがうかがえます。

 また、家庭内での対策の意味を含む選択肢は合計37.9%でした(米の消費量を減らす(家庭内)と他の穀物や代替品を利用する(家庭内)の合計)。この割合は、外食の際の対策の意味を含む選択肢(外食の際に米を含まないメニューを選ぶ)の2.9%を大きく上回りました。このことから、対策は外食の際ではなく、家庭でできる範囲で行うと考えている人が多いことがうかがえます。

 質問4では、米の価格高騰が投資行動に与える影響について、自由に書いていただきました(128文字以内)。

 大変にたくさんのご回答をいただき、全てを紹介することはできないため、以下のとおり主要なキーワードとその出現回数を確認します。(主要なキーワードはAIツールを用いて抽出。出現回数は一部調整の上、表計算ソフトで算出)

・質問4:米の価格高騰が、投資行動に与える影響について、具体的な考えや対策があれば教えてください。(128文字以内)

質問4:米の価格高騰が、投資行動に与える影響について、具体的な考えや対策があれば教えてください。(128文字以内))
出所:楽天DIのデータより楽天証券経済研究所作成

 出現回数が最も多かったキーワードは「米」(196回)でした。次点で「投資」(139回)、影響(89回)、価格(81回)、株(71回)、高騰(48回)、思う(40回)、行動(39回)、優待(37回)などがこれに続きました。

 以下は主な回答の一部です(文意を変えず、一部修正をしています)。インバウンド、食品の備蓄強化、優待、生活防衛、製粉会社、など投資活動に関わりそうなキーワードが複数ありました。

  • お米が欠かせない寿司や定食などを提供している企業は、値上げせざるを得ないだろう。とはいえ、それが必ずしもマイナス要因になるわけではない。インバウンドによる消費増加がプラス要因になる。多言語対応などの対応が進んでいる外食関連企業に注目したい。
  • インフレの加速と潜在的な戦争や災害に備えた食品の備蓄強化が進むことが予想される。こうした動きに関わる食品関連企業の株に注目したい。
  • お米やお米券を優待の品としている企業に投資したい。生活防衛のため、日用品がもらえる優待にも注目したい。
  • 株主優待でお米やお米券がもらえる企業、かつ配当利回りが高い企業の株に注目したい。家庭でパンやスパゲッティなども購入するようになったため、製粉会社の株にも注目したい。
  • ご飯のお代わり無料実施やご飯の大量廃棄を続けていたものの、それらを改善した企業に注目したい。
  • 長期的な投資では物価高に追いつかないかもしれない。短期的に利を求める投機も検討したい。
  • 米の価格高騰が投資行動に与える影響はない。しかし、世界の食料価格の高騰も見込まれる。今後の価格動向次第で投資行動は変わるかもしれない。

 ここまで、「米の価格高騰による影響続く」というテーマで行った各種質問の回答結果をまとめました。今後もさまざまなテーマを用意し、個人投資家の皆さまのお考えを伝えていきます。

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