正解は…

 正解は、B社です。時価総額が5兆円を超える超大型株で、財務はそこそこ良好、収益力もまずまずと考えられます。株価チャートは安定しており、短期的な懸念材料はないだろうと推測されます。

 一方、A社は、減配リスクが高いので、投資は避けるべきです。

 A社のように時価総額が小さく(1,000億円未満)、予想利回りがすごく高い(6%以上)銘柄は、減配リスク(配当金が減らされるリスク)が高いこともあります。株価チャートを見ると、チャートは崩れ始めており、投資家が急いで売っているように思われます。

 A社の予想配当利回りが高いのは、株価が下がったためです。1株当たり予想配当金が変わらないまま、株価が下がったので、見かけ上の、配当利回りが高くなっていると思われます。

<A社の株価と予想配当利回りの推移>

<A社の株価と予想配当利回りの推移>

 A社は今後、減配になって利回りが下がり、株価がさらに大きく下がる可能性もあるので要注意です。

時価総額の大きい高配当利回り株

 投資の参考銘柄として、時価総額の大きい高配当利回り株のリストをお見せします。4月7日時点で、時価総額の大きい銘柄で構成されるTOPIX(東証株価指数)コア30から選んだ配当利回り上位10銘柄は、以下の通りです。

<TOPIXコア30採用銘柄のうち、配当利回り上位10社:2025年4月7日時点(みずほFGを除く)>

出所:配当利回りは、1株当たり年間配当金(会社予想)を4月7日株価で割って算出。1株当たり配当金は2025年3月期ベース、JTのみ2025年12月期
注:ソフトバンク、三井住友FGの1株当たり配当金は株式分割を考慮して修正、楽天証券と資本関係のあるみずほFGはリストから除外

個別銘柄投資にチャレンジしたい方に

 最後に、個別株投資にチャレンジしたい方に、私の著書を紹介します。ダイヤモンド社より、株価チャートの読み方をトレーニングする「株トレ」(黄色の本)と、決算書の見方など学ぶ「株トレ ファンダメンタルズ編」(水色の本)が出版されています。どちらも一問一答形式で株式投資の基礎を学ぶ内容です。

2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーの株トレ

2000億円超を運用した伝説のファンドマネジャーの株トレ ファンダメンタルズ編