日経平均が急落した今、日本株の良い買い場と判断しています。そこで、皆さまに「かぶミニ」を使った、手作り「高配当利回り株ファンド」の作り方を解説します。米国で有名になった「ダウの犬」戦略を日本株に応用します。
※このレポートは、YouTube動画で視聴いただくこともできます。
著者の窪田 真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「日経平均急落、今こそ「ダウの犬」、利回り4.5%、手作り高配当ポートフォリオに投資」
トランプ関税で急落、日本株は買い場と判断
トランプ関税ショックで、世界的に株が暴落しました。日本株は割安で、長期的に良い買い場という判断は変わりません。2028年までに日経平均が5万円まで上昇するという予想は、まったく変わりません(その根拠は後日、詳しく説明します)。
ショック安はまだ終わっていない可能性がありますが、この下落局面で、時間分散しながら割安な日本株を買い増ししていくことが、長期の資産形成に寄与すると考えています。まず割安な大型・高配当利回り株から投資していったら良いと思います。
今日は、「ダウの犬」といわれる投資戦略を使って選ばれる、大型・高配当利回り株のポートフォリオに投資する方法を解説します。
「ダウの犬」戦略とは
米国で有名になったことのある投資手法です。投資方法は極めてシンプルです。
[1]ダウ工業株30種平均(30銘柄)を配当利回りの高い順に並べ、上位10銘柄を選びます。その10銘柄に等金額投資します。
[2]1年後に、もう一度NYダウ採用の配当利回り上位10社をスクリーニングします。1年前に投資した銘柄で、上位10社から外れた銘柄を売却し、代わりに新規に上位10社に入った銘柄を買います。
[3]1年ごとに、上記の方法でリバランス(銘柄入れ替え)を続けます。
これだけです。このシンプルな投資方法で、ダウ・ジョーンズ工業株平均株価(NYダウ)を上回るパフォーマンスをあげられることが多かったので、「ダウの犬」戦略は有名になりました。
「ダウの犬」を日本株に応用
この方法は、日本株にも応用可能です。NYダウは米国に上場する時価総額の大きい銘柄30から構成されます。日本で言えば、時価総額上位30社は「コア30」といわれる指数です。
コア30に入る30銘柄から、配当利回りの高い10銘柄を選べば、「ダウの犬」と同様の戦略をとることができます。ただし、楽天証券と資本関係のあるみずほフィナンシャルグループについては除外して選びます。
4月7日時点で、上記の方法でコア30から選んだ配当利回り上位10銘柄は、以下の通りです。この10銘柄でポートフォリオを組めば、日本版「ダウの犬」ポートフォリオを作ることができます。
<東証一部コア30採用銘柄のうち、配当利回り上位5社:2025年4月7日時点(みずほFGを除く)>
NO | コード | 銘柄名 | 業種 | 配当利回り | 株価:円 4月7日 |
1株当たり 配当金:円 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 7267 | 本田技研工業(ホンダ) | 自動車 | 5.6% | 1,205.0 | 68 |
2 | 2914 | 日本たばこ産業(JT) | 食品 | 5.0% | 3,849.0 | 194 |
3 | 4502 | 武田薬品工業 | 医薬品 | 4.7% | 4,186.0 | 196 |
4 | 9434 | ソフトバンク | 通信 | 4.3% | 198.2 | 8.6 |
5 | 8058 | 三菱商事 | 商社 | 4.3% | 2,334.0 | 100 |
6 | 8316 | 三井住友 FG | 銀行 | 4.2% | 2,869.5 | 120 |
7 | 8031 | 三井物産 | 商社 | 4.0% | 2,470.0 | 100 |
8 | 8306 | 三菱UFJ FG | 銀行 | 4.0% | 1,495.5 | 60 |
9 | 7203 | トヨタ自動車 | 自動車 | 4.0% | 2,266.5 | 90 |
10 | 9432 | 日本電信電話(NTT) | 通信 | 3.7% | 138.9 | 5.2 |
出所:配当利回りは、1株当たり年間配当金(会社予想)を4月7日株価で割って算出。1株当たり配当金は2025年3月期ベース、JT(日本たばこ産業)のみ2025年12月期 注:ソフトバンク、三井住友フィナンシャルグループの1株当たり配当金は株式分割を考慮して修正 |
日経平均急落、今こそ「ダウの犬」!利回り4.5%の高配当株ポートフォリオに投資(窪田真之)
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