資産担保証券で太陽光発電ビジネス向けの資金調達、利益見通し下方修正

現地コード 銘柄名
01083

港華智慧能源

(タウンガス・スマート・エナジー)

株価 情報種類

3.01HKD
(2/13現在)

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 中国本土で都市ガス事業を展開する香港系企業、タウンガス・スマート・エナジーは資産担保証券(ABS:保有資産を担保とする資金調達の仕組み)を通じ、分散型太陽光発電事業への投資資金を調達することを選択した。ABSは低コストのデットファイナンスであり、バランスシートの改善にもプラスとなるが、BOCIは当初想定していたような大幅な売却益を計上する可能性は後退したと指摘。電気料金への下押し圧力やガス販売量の伸び率鈍化なども考慮し、2024-26年の予想純利益を10%、16%、22%減額修正した。目標株価を引き下げながらも、同社の現在株価は同業銘柄の中で低水準にあるとし、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

 タウンガスはまず2024年12月に、発電容量約100MW(メガワット)の分散型太陽光発電プロジェクト61件に対する出資持ち分を総額3億460万元で、SPV(特別目的事業体)に売却。SPVはこれを受け、当該資産を裏付けとした表面利率2.25%のABSを発行し、5億1,500万元を調達。タウンガスはうち7.4%分を引き受けた。ABSの期間は3年で、最大18年まで更新することが可能となる。

 この方法により、タウンガスは成熟した分散型太陽光プロジェクトをバランスシートから除外し、新規プロジェクトへの投資資金を調達する道を開いた。ただ、この場合、売却益はわずか200万元と、ほぼ同規模の発電容量を売却した2024年上期の5,000万HKドルを大きく下回る。BOCIは同社が今後、2025-30年にかけ、年間300MW規模の成熟プロジェクトをSPV向けに売却し、ABSを通じて同額を調達するとみている。

 今回のケースでは、同社は売却したプロジェクトの管理を担うことで手数料を受け取るが、その金額は1kW当たり年間120元で、年率2%の増加率。BOCIの以前の想定値を40%下回る。さらに電気料金に関する想定値の小幅の引き下げもあり、BOCIは2024-26年の分散型太陽光発電事業の予想営業利益を11-16%下方修正した。

 また、ガス供給事業は暖冬で、2024年11-12月の販売量の伸びが鈍化したこともあり、2024-26年の予想販売量を2-5%下方修正している。

 BOCIは分散型太陽光発電ビジネスの利益見通しの後退やガス販売量の減速、対香港ドルの元安観測などを理由に、同社全体の2024-26年の予想純利益を10-22%減額修正。DCF(ディスカウントキャッシュフロー)方式に基づく同社の目標株価を下方修正した。新たな目標株価は2024年の予想PER(株価収益率)で8.4倍相当。半面、同業銘柄と比べたPER(2024年予想PERで6.4倍)の低さや2025年予想配当利回り(6.2%)の高さを指摘し、同社株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

 レーティング面の潜在リスク要因としては、分散型太陽光発電ビジネスにおける一段の電力価格圧力に加え、関連会社・合弁会社の利益貢献が縮小する可能性を挙げている。