もし自分の保有株がTOB(株式公開買い付け)された場合、買い取ってもらうための手続きで正しいものは?

  • 公開買い付けを行う企業が設置した特別窓口に応募して、直接、株を買い取ってもらう
  • 公開買い付けの代理人の証券会社に証券口座を開設して、株式を移管した上で応募する
  • 株式を保有している自分の証券会社に公開買い付けの手数料を払って買い取ってもらう

ヒント

TOBは企業買収や親子上場廃止などを行うための手段として頻繁に使われます。TOBに応募するための手続きは結構面倒です。

解答

2:公開買い付けの代理人の証券会社に証券口座を開設して、株式を移管した上で応募する

保有株が親会社やライバル企業などの他社からTOBされた場合、公開買い付けに応募するには、公開買い付けの代理人になっている証券会社に新たに口座開設して、株式の移管手続きを行い、期限内までにその証券会社内でTOBに応募する意思表示をしないと買い取ってもらえません。過去最大の買付総額になったのは2020年11月に成立したNTTによるNTTドコモ株のTOBで、買付総額は約4.2兆円でした。この場合、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が公開買い付けの代理人だったので、同社に口座を新規開設しなければなりませんでした。通常、株式を他の証券会社に移管する場合は移管手数料がかかりますが、TOBに応募する場合は無料のケースが大半です。新規口座開設や株の移管手続き、TOBへの応募などに最短でも10日から2週間はかかるので、応募期限に間に合うように手続きをする必要があります。その面倒な手続きを避けるため、保有株がTOB発表によって買い付け価格近辺まで上昇したら、市場で売却してしまう人も多いと思われます。

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