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著者の荒地 潤が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「「日銀の利上げで「円安」再開も? 」」
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは157.15円
↓下値メドは155.15円
景気指数:世論調査の多くは営利目的で、メディアの反応は経済の現実を必ずしも反映していない
トランプ大統領:投資家「トランプ氏の政策は非現実的」
便乗値上げ:消費者が毅然(きぜん)とした態度を示さなければ、小売業者の便乗値上げはこれからも続く
日本銀行:「バランスシート縮小急がない」
スイス:SNB「スイス高が国をインフレから守った」
中国経済:一段の景気刺激策が必要
前日の市況
1月23日(木曜)のドル/円相場の終値は156.06円。前日終値比0.49円の「円高」だった。日銀の利上げ期待による円買いは一巡して155円台半ばから下では底堅い動きが続いた。
2025年17営業日目は156.40円からスタート。東京市場ではドル買いが優勢で、東京時間昼過ぎには前日の高値(156.71円)を超えてこの日の高値156.75円をつけた。
この日はトランプ大統領がダボス会議で行った演説が相場に影響した。トランプ大統領は、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長と時期を見て「利下げについて話し合う」と述べ、ドル/円は明け方に155.75円まで円高に動く場面があった。
もっとも、トランプ大統領の貿易関税や減税などの政策は、基本全てインフレ加速要因であり、今年のFRBは利下げよりも利上げをする可能性が高いとの見方がある。ドル下落も続かず156円台に戻してこの日の取引を終えた。
日銀は今日、政策金利を発表する。0.25%の利上げはほぼ100%織り込み済である。投資家の備えができているということだから、前回のようなパニック相場になることはないだろう。マーケットの関心は「その次」に移っている。日銀の政策金利の最終到達水準は、0.75%(利上げあと1回)、1.00%(あと2回)、1.25%(あと3回)とマーケットの予想は分かれている。
時期については、日銀は秋まで据え置くとみられている。一方、インフレの状況によっては、米国ではFRBが9月に「利上げ」する可能性がある。日銀が年末まで様子見する姿勢を示すならば、今回の利上げは、円買いではなく円売りの機会に代わってしまうだろう。日銀総裁のフォワードガイダンス(政策見通し)が注目される。
週末から来週前半のドル/円サポートとレジスタンス
レジスタンス:
158.20円 01/14
158.09円 01/15
156.75円 01/23
サポート:
155.75円 01/23
155.35円 01/22
154.76円 01/21
154.43円 12/19
短期:【円高】高値と安値の50%=156.82円

2025年 主要指標 終値
