皆さま、こんにちは。経済ジャーナリストの岡村です。
今回は、トヨタ自動車およびトヨタグループの成長性や魅力について、「トヨタ自動車/トヨタグループ株式ファンド」を運用する三井住友DSアセットマネジメントの所ファンドマネージャーとともに、たっぷりとご紹介していきたいと思います。
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【トヨタ】第二次トランプ政権でどうなる?トヨタが描く成長戦略とは
トヨタ自動車の株価は割安?
岡村 トヨタ自動車の株価は、これまで長期にわたりTOPIX(東証株価指数、配当込み)を上回って推移してきました。足元(2024年8月)では大きく下落している場面も見られますが、所さんはどのように分析されていますか?
所 足元の株価下落については外部要因・内部要因それぞれあると考えられます。まず外部要因でみると、米国の金融政策が利下げ方向にあるのに対して、日本は利上げ方向にあり、それまで進んできた円安ドル高が一服したことが挙げられるかと思います。
内部要因としては、トヨタ自動車の認証不正問題。これが投資家センチメント(市場心理)を悪化させたことや、自動車の生産台数が期初の想定を下回ったことも株価の上値が重くなった原因だと考えています。
また、自動車セクター全般に言えることとして、世界の主要な自動車メーカー各社のPER(株価収益率)を見ると、米国・テスラや中国・BYDなどを除き、トヨタ自動車を含む他の自動車メーカーのPERは総じて低位であることが、ご覧いただけるかと思います。
岡村 日本株全体でみるとPERは平均15倍ぐらいであり、そういう意味では、世界の自動車メーカーの多くが、割安といえるレベルのPERですね。
所 これには、いくつか要因があると思いますが、自動車セクターは景気に対して敏感なセクターであるといわれています。このため景気の先行き不透明感や各国の政策動向などから、自動車需要の先行きに懸念が出ていることが株価の上値を重くし、PERを抑えている要因として挙げられます。
さらに、これまで注目されてきたバッテリーEV(電気自動車)の販売が想定を下回っていることなどもネガティブなセンチメントにつながり、結果として自動車セクター全体の株価の下押し要因になっていたと思われます。
岡村 バリュエーション(企業価値評価)でいうと、トヨタ自動車のPBR(株価純資産倍率)が1倍を下回っている場面が2024年後半に見受けられました。これは、長い目で見たら「あそこで買っておけばよかった」と言われてきた水準のような気もします。
所 2024年8月の日本株の急落時には、トヨタ自動車の株価水準もPBR1倍を大きく下回りました。その後も、日本株のボラティリティの高さを嫌気して、一部の海外投資家を中心に日本株全体を敬遠する動きもあったように感じています。
2024年11月の決算発表後に株価はなぜ上昇したのか?
岡村 上期決算をみると、認証不正やリコールなども影響し、販売台数が前年同期比で約4%減少したトヨタ自動車ですが、決算の発表後に株価は上昇しました。評価されたポイントはどこにあったのでしょうか?
所 トヨタ自動車の販売構成として、ハイブリッド車の比率が高く、ここがしっかりと収益につながっていたことが、この決算発表で確認できました。
それが株価の上昇につながったのではないかと思われます。
岡村 自動車市場全体を見るとバッテリーEVの失速感がありますよね。
所 確かに足元ではバッテリーEVがやや停滞気味です。こうした環境の中、注目されているのがハイブリッド車やプラグインハイブリッド車です。
ハイブリッド車は、バッテリーEV車に比べると値ごろ感があること、そして何より燃費が良いことがメリットとして挙げられます。世界的にガソリン価格が高騰していることもあり、足元、これまでの見通しを上回るペースで、ハイブリッド車の販売が拡大しています。
下の図は、トヨタ自動車の販売構成比を示したもので、2023年度の実績および、2024年度の見通しになります。
こちらにあるように、同社はハイブリッド車の構成比が高く、ハイブリッド車といえばトヨタ自動車といっても過言ではありません。現在、この販売構成比が評価されています。
第2次トランプ政権が与えるトヨタへの影響は?
岡村 第2次トランプ政権の下では、関税引き上げやEV推進を重視しなくなる可能性もあります。トヨタにとって良い面・悪い面があると思いますが、トランプ氏の大統領就任による影響についてどう考えますか?
所 一般的に関税引き上げはネガティブ。一方、法人税引き下げの話もありますので、こちらはポジティブと思います。また、EV推進の後退はトヨタの株価にとってはポジティブに働く可能性があるとみていますが、皆さんが気になっているのは「トータルでどうなるのか?」だと思います。私なりの考えをお話しすると、こういう時は「歴史に学べ」です。
過去、日本の自動車メーカーは日米貿易摩擦など幾度となく変化をチャンスに変えてきた実績があります。今回もチャンスであるとは言い切れませんが、中長期で見れば、トヨタグループはこうした変化に対して勝ち抜くことができる技術力と体力、そして困難に立ち向かう原動力があると分析しています。
岡村 なるほど。トヨタは変化をチャンスに変えてきた実績がある企業で、そこを見るべきだということですね。
トヨタ自動車とグループ各社へ投資「トヨタ自動車/トヨタグループ株式ファンド」とは?
岡村 さて、トヨタ自動車ですが、「投資対象としてはどうなのか?」と気になっている方も多いと思います。こちら所ファンドマネージャーが運用しております「トヨタ自動車/トヨタグループ株式ファンド」について、簡単にご紹介いただいてもよろしいでしょうか?
所 当ファンドは、トヨタ自動車および、そのグループ会社の株式に投資を行い、これらの銘柄群の動きをとらえることを目標に運用を行っています。
組入比率については、原則としてトヨタグループの各銘柄の時価総額に応じた比率で投資します。ただし、トヨタ自動車の組入比率は約50%を上限とし、残りの約50%をグループ会社に投資するシンプルな商品設計になっています。
岡村 こちら、ファンドとしてトヨタグループに投資するメリットはどういった点にあると思いますか?
所 まず、投資信託ということで、少額から投資できる点が挙げられます。
また、トヨタグループ各社は、これまでトヨタグループ内で培ってきた技術力・製品力を背景に、グループ外への販売実績も豊富です。今後も世界経済の成長に伴い、自動車需要の増加が考えられる中、販売台数の増加局面では自動車メーカーよりも部品メーカーのパフォーマンスが良好である傾向があります。
すなわち、トヨタ自動車に加え、そのグループ各社を組み合わせることによって、世界のさまざまな自動車需要の増加による収益を取り込むことができると考えています。
岡村 では、「トヨタ自動車/トヨタグループ株式ファンド」の設定来のパフォーマンスを見ていきましょう。足元、下落はあるものの長期で見るとおおむね堅調に推移しているのが分かります。
商品の特性上、為替との連動性が強いと思います。円安が追い風になってきた面もあり、足元の基準価額が大きく下がっている期間では円高が進んでいたと考えられます。
所 実際に、円高局面において、短期的にはトヨタ自動車を中心に株価は軟調になる傾向があります。しかし、長期でみると為替などの外部要因によらず、成長してきたのがトヨタ自動車およびトヨタグループです。それを評価するような形で、積極的に投資をしていただけるお客さまも多いのではと感じています。
「トヨタ自動車/トヨタグループ株式ファンド」組入銘柄の魅力を解説
岡村 では、ファンドに組み入れているトヨタのグループ会社について伺っていきたいと思います。まずは、2024年10月末時点で組入比率が2位の「デンソー」と3位の「豊田自動織機」についてお話しいただけますか?
所 デンソーは、電動化に不可欠な製品群を数多く有していることから、電動化の進展は同社にとって追い風となります。例えば、高性能なインバータや、省エネエアコンなど大きな優位性を誇っています。最近では半導体・ソフトウエア事業への投資も拡大しており、今後の成長に期待しています。
豊田自動織機は、カーエアコン用コンプレッサーで世界トップシェアを誇っています。今後開発が注目される全固体電池において、同社およびトヨタグループ内の知見を結集し、開発が進められています。
岡村 何かと名前を耳にする全固体電池も、グループ内に関連企業があるということですね。他にも特色のある銘柄はありますか?
所 「豊田通商」は、リチウムをはじめとする資源調達の安定的な確保に向けて取り組んでいます。また、自動車の電動化に伴い、商社としてビジネスを広く展開することが期待されます。
他にも特色ある企業が多くあり、今後も、これまでの枠組みにとらわれず、お客さまのニーズに合った形でトヨタグループは進化し続けると私は分析しています。
【動画版ではその他の銘柄についても解説】
【トヨタ】第二次トランプ政権でどうなる?トヨタが描く成長戦略とは
岡村 ここまでお話を伺ってきて、所ファンドマネージャーのトヨタに対する愛は存分に伝わりました。
トヨタグループには、それぞれの良さがあって、デンソーも、豊田自動織機も、豊田通商も魅力的で投資したい。でも、全てに投資するには予算が足りない。そんな時に、少額からでも投資できるファンドがあるとないとでは大きな違いだと感じました。
そして、トヨタグループ全体の成長を享受したいという時に、こういったファンドがあるのがすごくいいなと思いました。
それでは最後に、所ファンドマネージャーから投資家の皆さまに一言メッセージをお願いします。
所 トヨタグループはこれから大きな変化を遂げ、成長することが期待されます。日本市場の成長に注目したファンドは数多くありますが、その中でも、日本を代表するグローバル企業「トヨタ自動車」と、そのグループ各社に着目し、投資対象とする当ファンドを、資産形成のひとつの選択肢として、ご検討いただければと思います。基準価額の変動が気になられる方は、積み立ても一つの有効な投資方法であると思います。ぜひ、ご活用いただければ幸いです。
岡村 所さん、本日はありがとうございました。
所 こちらこそ、ありがとうございました。
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【プロフィール】
岡村 友哉
経済ジャーナリスト
関西学院大学経済学部卒業後、大手証券会社に入社。株式や投資信託などの営業を経験後、金融情報会社・株式担当アナリストに。IPO企業の調査レポート作成、先物・オプションなどデリバティブ市場のリアルタイムコメントを機関投資家向けに配信。2010年11月、金融ジャーナリストとして独立。経済番組のコメンテーターとして出演するほか、マネー誌、各種セミナー講師として活動。投資情報会社・カブ知恵の客員アナリストも務める。
所 伴和
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
運用部 シニアファンドマネージャー
2002年大和住銀投信投資顧問(株)(現・三井住友DSアセットマネジメント(株))入社。2004年より株式運用部にて、ストラテジスト・ファンドマネージャー・アナリスト業務に従事。2013年より国内株式運用部でファンドマネージャー業務に従事。国内株式を中心に運用・調査経験約20年。
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設定・運用…
三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会
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