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著者の荒地 潤が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「来週のドル/円は160円台? 円安けん制発言にも用心」
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは158.45円
↓下値メドは155.10円
ドットチャート:金融政策の複雑さは、チャートの数ピクセルで要約できるものではない
中国製造業:構造的過剰生産をさらに増大させる「古い時代の生産モデル」に固執して苦境に
老齢化:65歳以上の人口が急増。人口の年齢分布のシフトが今後の労働供給にとって逆風。
労働参加率:プライムエイジ男性の労働参加率の低下の長期的な傾向が問題に
人民元:中国、5兆ドル規模の住宅ローンの金利引き下げへ
前日の市況
12月19日(木曜)のドル/円相場の終値は157.43円。前日終値比2.59円の「円安」だった。
ドル円は約5カ月ぶりの高値をつけた。背景には、日本銀行が追加利上げを見送ったことやFOMC(米連邦公開市場委員会)が追加利下げに慎重になっていることが大きく影響している。
しかし短期的には注意が必要だ。前回7月に158円台まで円安が進んだ時、トランプ次期大統領が「米国はドル高で大きな問題を抱えている」と懸念を示したことで、ドル/円は2円近く急落した。中期的な円安トレンドは変わらないとしても、海外市場がクリスマス休暇で流動性が低くなる今週末から来週にかけては用心が必要だ。

2024年254営業日目は154.77円からスタート。東京時間朝に154.43円まで下落したが下げは限定的だった。今週のFOMCでFRB(米連邦準備理事会)が来年の利下げを9月時点の年4回(1.0%)から2回(0.5%)に狭める見通しを示したことに加え、日銀(日本銀行)がこの日の会合で政策金利の据え置きを決めたことで、円売りが加速した。
この日発表された第3四半期の米国のGDP(国内総生産)は上方修正、雇用関連のデータも改善するなどして米長期金利は5月30日以来の高水準4.59%前後まで強含んだ。155円台そして156円台をブレークしても円安の勢いは止まらず、未明には7月16日の高値(157.86円)に迫る157.81円まで円安に動いた。24時間のレンジ幅は3.38円。

週末から来週前半のドル/円 サポートとレジスタンス
レジスタンス:
159.00円
158.88円 07/16
158.63円 07/17
157.86円 07/19
157.81円 12/19
サポート:
154.43円 12/19
153.34円 12/18
153.16円 12/17
152.45円 12/13
151.80円 12/12
2024年主要指標 終値
