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著者の窪田 真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「日経平均を動かす投機筋の動きが丸わかり!裁定買い残の変化を読む(窪田 真之)」
日本株の動きを支配する外国人投資家
本欄で繰り返しお伝えしている通り、日本株を動かしているのは外国人投資家です。外国人が買い越す月は日経平均株価が上昇し、外国人が売り越す月は日経平均が下落する傾向が30年以上、続いています。
日経平均と外国人の売買動向(買越または売越額、株式現物と先物の合計):2023年1月4日~2024年12月11日(外国人売買動向は2024年11月29日まで)
2023年の日経平均は、年初から外国人の買いで上昇しました。特に4~6月は外国人買いが多く、日経平均の上昇率が高くなりました。ただし、外国人が売り越した3月や8~9月は日経平均が下がっています。
2024年も、年初は外国人の買いで大きく上昇しました。外国人売買で激しく乱高下したのが7~8月です。7月11日には外国人の大量買いで日経平均が4万2,224円まで上昇しました。ところが、その直後から外国人の大量売りで日経平均は急落し、8月5日には3万1,458円まで急落しました。
9月は珍しく、外国人が売り越す中で、日経平均が急反発しました。年金基金の買いや、日本企業の自社株買いが上昇要因となりました。
「令和のブラックマンデー」は外国人の先物売りが原因
短期的な日経平均の急騰急落は、外国人投機筋による株価指数先物(日経平均先物・TOPIX(東証株価指数)先物など)売買によって引き起こされることが多いです。
それをまざまざと見せつけたのが、「令和のブラックマンデー」とも言われた8月5日の急落(日経平均が4,451円安、過去最大の下落幅)です。その翌日、8月6日には急反発(日経平均が3,217円高、過去最大の上昇幅)となりました。
以下の通り、外国人の先物売買が、急落・急騰を引き起こしています。