NYダウ最高値でも日経平均は上値重い
先週(営業日:11月11~15日)の日経平均株価は、1週間で359円下がって3万8,283円となりました。先々週(営業日:11月5~8日)はトランプ・ラリーが波及して日本株にも外国人買いが入り、日経平均が上昇しましたが、トランプ・ラリーが一服すると日経平均は2週続落となりました。
ダウ工業株30種平均(NYダウ)は11月22日も史上最高値を更新、ナスダック総合指数(ナスダック)も高値圏で推移しています。米国株が強いのに、日本株は上値が重くなっています。企業業績の差が、日米の株価の差につながっています。
アマゾン・ドット・コム(AMZN)、マイクロソフト(MSFT)、アルファベット クラスA(GOOGL)、エヌビディア(NVDA)など大手ハイテク株・半導体株の決算が好調で、米国株の上昇を支えています。一方、日本株の9月中間決算はさえない内容でした。
日経平均週足チャート:2024年1月4日~11月22日
2024年の日経平均は、3万8,000~4万円のレンジを中心とした展開となっています。3月と7月に上値をトライしましたが、失敗しました。8月には、下値をトライしましたが、それも失敗しました。10月・11月は、3万8,000~4万円のレンジの往来相場となっています。
外国人売買が、日経平均を急落・急騰させている
過去30年以上、日本株を動かしているのは、外国人投資家です。外国人は買う時は上値を追って買い、売る時は下値をたたいて売ってくるので、短期的な動きはほとんど外国人によって決まっていました。
日経平均と、外国人投資家の日本株売買動向(売り越し・買い越し):2024年1月4日~11月22日(外国人売買は11月15日まで)
2024年も日経平均はほとんど外国人の売買で動いていますが、8~9月は珍しく外国人が売り越す中で、日経平均が急反発しました。8~9月は、自社株買い・年金基金の買い増しが日本株を上昇させる要因となりました。事業法人の自社株買いは、8~9月だけで2兆円超出ています。
2024年は12兆円を超える自社株買いが見込まれ、自社株買いが日本株の最大の買い主体となる見込みです。