1990(平成2)年11月29日
国連でイラクへの武力行使容認、湾岸戦争へ
1990(平成2)年11月29日、クウェートに攻め込んだイラクに対する武力行使の容認が、国連安全保障理事会で決議されました。翌年1月には米国を中心とする多国籍軍とイラクが戦火を交える湾岸戦争に突入します。
1990年8月2日、イラク軍の戦車部隊が油田の権益をめぐって長年争っていたクウェートを奇襲。たった6時間でクウェート全土を占領しました。イラクはクウェートにいた外国人をイラク領内に連行し、「人間の盾」にすると発表し、米国などによる武力攻撃を強く牽制しました。
これに対して米国など国際社会は猛反発。イラクへの経済制裁など圧力を強めました。11月29日の国連安保理決議には、翌1月15日までのクウェートからの撤退要求と、撤退しない場合の武力行使を容認する方針が盛り込まれました。イラクは年末にかけて人質を全員解放しましたが、クウェート占領は続き、翌1991年1月17日には湾岸戦争の火ぶたが切って落とされました。