金相場は小幅上昇。

各国中央銀行の利上げ観測が意識される中、これまでの下落に一定の歯止めがかかっている。1,200ドルの節目を維持したことから、目先は反発しやすい地合いにある。金相場は債券利回りの上昇を背景に売られやすい地合いにあったが、この日は債券利回りの上昇が一服しており、金を売り込む動きはいったん収まっている。

6月の米雇用統計を受けた売りも収まった感があり、今後は反転のきっかけを探すことになりそうである。12・13日のイエレンFRB議長の議会証言の内容次第では、再び売り込まれるリスクもあるが、一方で積極的な利上げを実施するにはインフレ率があまりに低く、利上げは正当化されにくい状況にある。そのため、金相場の下値を限られると考えられる。

1,210ドル前後で下値を固めることができれば、徐々に上向くことになろう。

非鉄相場は反落。

アルミは1,900ドルの大台を割り込んだ。銅は5,800ドルを割り込んだが、引けではこれを維持しており、崩れてはいない。ニッケルは辛うじて9,000ドルを回復しているが、一段高にならない限り、基調の反転は難しい。亜鉛は下落したが高値圏を維持し、鉛は急伸して再び上向いている。全般的にまちまちの動きではあるが、下値はしっかりしているといえる。

夏場の不需要期に入りつつあるが、当面はレンジ内での推移となり、今後2カ月程度は下値を固める動きが続くことになりそうである。

一方、中国の6月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比5.5%上昇で、市場予想と一致した。5月も5.5%上昇だった。PPIは今年初めに大幅に上昇していたが、鉄鋼産業の過剰供給問題や景気鈍化の兆しを背景に落ち着きを取り戻している。また、6月の消費者物価指数(CPI)も前年比1.5%上昇と、市場予想と一致。5月も1.5%上昇だった。このような数値を見ると、その内容の信ぴょう性について懐疑的になる向きも少なくないだろう。一方、CPIの最大の項目である食品価格は、前年比1.2%低下したが、5月は1.6%低下、4月は3.5%低下だった。

原油は小幅反発。

しかし、それでも安値圏での推移であることに変わりない。市場の関心はOPEC加盟・非加盟国による減産の実効性と市場への影響に向かっている。

OPEC協調減産の実施状況を点検する閣僚級の監視委員会は24日にロシアのサンクトペテルブルクで開催される。クウェートのマールゾウク石油相は、OPEC主要産油国が実施している減産を免除されているリビアとナイジェリアが会合に招かれており、OPEC総会前に減産への協力を要請される可能性があるとしている。しかし、ナイジェリアのカチクゥ石油相は別件の予定が入っており出席できないもよう。その代わり、閣僚会合の前に開かれる監視委員会に対してナイジェリアとリビアの代表と両国の生産計画について協議するよう要請するとしており、「生産制限については検討しなかったものの、少なくとも現時点で生産計画については話すことができる」としている。

リビアは協議に応じる用意があるとする一方、「政治経済面や人道面の状況について考慮が必要」としている。

いずれにしても、協調減産への参加を免除されている両国の増産が原油価格を下押ししていることは明白であり、両国への減産参加を求める声は徐々に大きくなっていく可能性が高い。一方、サウジアラムコのナセルCEOはイスタンブールで開催された会議で、「世界が供給不足に向かっている」との見解を表明。しかし、米国の産油量の増加傾向は続いており、16年半ばからは10%も増加しており、これが市況を圧迫している。最近の原油相場の下落を受けて、BNPパリバは今年のWTI原油の価格見通しを従来から8ドル引き下げた49ドルとした。