大幅利下げ発表後、ドル/円が乱高下、米国株は小幅下落

 大幅利下げの発表直後、一時的に円高が急伸しました。1ドル=142円だった為替レートが、一時140円台となりました。ところが、パウエル議長の記者会見が始まった後、1ドル=142円台に戻りました。

 大幅利下げはあったものの、米景気が急速に悪化する兆しはなく、FRBもソフトランディング(軟着陸)の見方を維持していることから、さらなる円高を試す動きは出ませんでした。

 18日の米国株は小幅下落となりました。0.5%利下げ発表直後に一時上昇しましたが、その後売られました。ダウ工業株30種平均は、前日比0.24%の下落、ナスダック総合指数は0.31%の下落でした。

 結果的に見ると、為替レートも米国株も、大幅利下げがあっても大きくは変動しませんでした。その意味で、0.5%の利下げは大きなサプライズではなかったともいえます。

日本株は良い買い場、少しずつ買い増す方針継続

 FRBが0.5%の大幅利下げに踏み切ったものの、今のところ、さらなる円高を試す動きは出ていません。米景気は依然堅調で、急激に悪化する懸念は低いと考えられているからです。米景気ソフトランディングが見込まれる中で、利下げが実施されたことは、株式市場にとってポジティブです。

 ただ、これで米景気ハードランディング(急速な景気の失速)のリスクが完全に払拭されたとはいえません。米景気が急速に冷え込むリスクに対しては、引き続き警戒が必要です。

 日本株の投資戦略については、いつも述べていることと変わりません。日本株は割安で長期的に大きく上昇すると判断しています。ただし、短期的にはこれからも急落・急騰を繰り返すと考えられます。従ってリスク管理が大切です。

 時間分散しながら、割安な日本株を買い増ししていくことが、長期的な資産形成に寄与すると考えます。