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金相場は反落した。
江守 哲
コモディティ デイリーコメント
貴金属、原油を中心とした商品(コモディティ)マーケットの要点をまとめたデイリーコメント。コモディティマーケットに精通した江守氏の鋭い着眼点に注目。
金相場は反落した。ドル高が上値を抑えたが、北朝鮮情勢をめぐる緊張や23日のフランス大統領選などを背景に安全資産とされる金が買われる動きは続いているとみられ、下げ幅は限定的だった模様。米10年債利回りが2.2%を回復したことも金の上値を抑えたといえよう。
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金相場は反落した。ドル高が上値を抑えたが、北朝鮮情勢をめぐる緊張や23日のフランス大統領選などを背景に安全資産とされる金が買われる動きは続いているとみられ、下げ幅は限定的だった模様。米10年債利回りが2.2%を回復したことも金の上値を抑えたといえよう。

12地区連銀景況報告(ベージュブック)では、米国経済は2月半ばから3月末にかけて「緩慢」ないし「緩やか」に拡大したとの認識が示されたが、最近のさえない内容の米国経済指標やトランプ政権の減税政策への疑念を背景に、金相場への関心は高い状態が続いているとみられる。

また、地政学的な緊張の高まりや政治の先行き不透明感を背景に、金を手放す動きもみられないようである。株価も不安定とみられ、調整した場合でも金の下値は限定的となろう。

まずは第1回投票が23日に迫ったフランス大統領選の動向と市場の反応をまずは確認したい。1,265ドル前後に重要なサポートがあるため、調整した場合にはこの水準で下げ止まるかを確認することになろう。

非鉄相場はおおむね軟調。ただし、アルミは1,890ドルの重要なサポートを維持し、銅やニッケルは軟調だが、概ね下値付近にきた感がある。鉛・亜鉛も安値から切り返しており、長期サポートを維持しており、下値を確認したといえそうである。

市場では、英総選挙や仏大統領選に対する不透明感に加え、北朝鮮情勢などの地政学的リスクも引き続き意識されており、上値を積極的に買いづらい状況ではある。しかし、長期的に見れば割安圏にあるといえる。

国際ニッケル研究会(INSG)によると、2月の世界ニッケル市場は4,400トンの供給不足となり、1月の1,100トンの供給不足から不足幅が拡大した。2月の世界消費量は16万9,000トンと、生産量の16万4,600トンを上回った。17年1~2月期は5,500トンの供給不足だった。前年同期は9,400トンの供給過剰だった。

原油は急落。米エネルギー情報局(EIA)の週間石油在庫統計でガソリン在庫の予想外の増加が示されたことや国内原油生産の増加が嫌気された。1日の下げ幅としては3月8日以来の大きさだった。

EIAによると、直近週の米国内の原油在庫は前週比100万バレル減と、予想よりも小幅な減少にとどまった。ガソリン在庫は季節的傾向とは逆の同150万バレル増となった。ただし、ガソリン在庫については、需要期に入る5月末を前に在庫を積み増す時期にある。現在の動きを懸念するのは市場の理解不足であろう。

一方、米国内の原油生産量については、日量925万バレルと、前週から1万バレル増加するなど、増加傾向が続いている。この点は確かに懸念材料である。

一方、OPECと非OPEC主要産油国による今年上半期の日量180万バレルの協調減産は6月末で終了するが、延長される可能性が高いとみられている。OPECのバルキンド事務局長は、「協調減産合意に参加している全ての産油国は、世界の原油在庫を石油業界の5年平均の水準に減らすことと、市場の安定を回復することを目指している」としている。

統計によると、各産油国の減産合意順守度合いは3月が2月を上回っており、各国ともに減産に真摯に取り組んでいることが確認されている。OPECは5月25日の総会で今年下半期の政策を協議する予定である。

この日の下げは大きくなったが、市場の反応は過剰であろう。50ドルをかろうじて維持しているが、ここで下げ止まりながら、売られすぎ感が強まることで底値形成の動きに入るものと考えられる。51.30ドルを回復できれば、再び上昇に勢いがつくだろう。

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