株式市場が示す内需株の優位性

 個別銘柄を見ていくと、外食、小売り(EC含む)、医薬品、人材、非鉄金属、ゲーム、電力、通信などのセクターに位置する銘柄、「内需系銘柄」が多い印象です。

 この背景はやはり「コロナ禍からの消費活動再開期待」と考えられます。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は4月15日に通信社のインタビューで、「社会活動を完全に止めるようなオプションはないのではないか。対策は新しい局面に入った」とする見解を述べています。

 感染拡大の防止に重点を置く「まん延防止等重点措置」や「緊急事態宣言」の行動制限措置から、経済活動とのバランスを重視する対策に軸足を移す姿勢を明確にしたものと思われます。

 3月21日の期限で「まん延防止等重点措置」が解除されてから一定期間を経た発言だけに、重要な意味を持つものと思います。前段で「株式市場が先行して動く」と書きましたが、まさにその様子が直近年初来高値更新銘柄に表れているかもしれません。

 株式市場が示していることは、「内需株の優位性」です。ここでは直近で年初来高値を更新するなど強い動きをしている銘柄の中から、10万円で投資可能な銘柄を参考として取り上げます。

10万円で投資可能な内需株

 株価データは2022年4月19日終値ベース。

ジェーソン(3080・スタンダード)

 首都圏を地盤に低価格の飲料・加工食品・日用品のバラエティストアを展開しています。

・1年日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)

アイケイ(2722・プライム)

 カタログ通販会社で生協向けに強みを持ちます。テレビ通販「プライムダイレクト」も手掛けています。

・1年日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)