会社を辞めるとき、迷わなかった?

人生の残り時間は長くない。後悔だけはしたくなかった

 実は会社を辞める前、ちょっとだけ転職活動を行いました。気持ちはFIREに傾いていましたが、自分の市場価値はどのくらいなのだろうかという思いがあり、話を聞くだけ聞きにいってみたんです。

 そうしたらある会社の上層部の方にこういわれました。「私があなただったら、今の会社に1分でも長くいます」と。

 そのときは少し心がぐらつきました。当時、私の年収は1,000万円を超えていました。それを捨てるのはやっぱり愚かな行為なんだろうか…と。

 最近、人生100年時代といわれますが、実際にはそこまで長生きする人は、ほんのひと握りです。100歳どころか、50代、60代で亡くなる人も大勢います。私の場合も、50代になってから、昔の同級生や同僚が亡くなったという知らせがたびたび届くようになりました。

 つまり、自分だっていつどうなってもおかしくないわけです。

 だったら、たとえ1,000万円の収入があろうと、貴重な時間を、本意でない仕事のために費やすのは決して賢明とはいえないだろうと思いました。万が一、大病を患って体の自由が利かなくなったりしたら、「さっさと会社を辞めて、好きなことをやっておけばよかった」と絶対に後悔するでしょうし。

 それで、結局、当初の予定通り、早期退職を決断しました。

FIRE後の生活は?

好きな趣味を満喫。ジム通いも始めた

 今も株式投資は行っていますし、投資ブログも続けているので、完全にリタイアしたわけではありません。とはいえ、それら以外に仕事はしていないので、職業は「無職」になるのかもしれません(笑)。

 会社を辞めて暇でしょうがないという話をよく聞きますが、私の場合は、それはありません。本を読むのも映画を見るのも音楽を聴くのも好きですし、街を歩いたり、おしいものを食べに行ったりするのも大好きで、趣味は多いほうです。ちなみに本は年間100冊以上読みます。

 あと、会社を辞める少し前からジムに通うようになりました。もともと病気1つしたことがないクチで、運動なんてしたことがなかったのですが、さすがに毎日家にいたら運動不足になるかなと思いまして。今は週に2、3日通っています。

どう変わった?FIREのBEFORE→AFTER

  FIRE前 FIRE後
起床時間 5~6時 6時。7時に目覚ましをセットしているが、
6時には起きてしまう
通勤時間 1時間強 0分
1日の労働時間 9時間 1、2時間。ブログ執筆や取材対応など。
銘柄研究にはほとんど時間をかけていない。
毎月の生活費 退職前と特に変化なし
毎月の収入 退職前と特に変化なし
収入源 会社の給与・ボーナス 株式の配当金および値上がり益、
取材・セミナー報酬など
肉体的疲労度 普通
精神的疲労度 やや大
毎日の充実度 やや不満足 100%