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サウジ、ロシアの減産延長表明で「原油」は上昇
江守 哲
コモディティ デイリーコメント
貴金属、原油を中心とした商品(コモディティ)マーケットの要点をまとめたデイリーコメント。コモディティマーケットに精通した江守氏の鋭い着眼点に注目。

サウジ、ロシアの減産延長表明で「原油」は上昇

2017/10/30
・カタルーニャ情勢を受け、金は上昇
・非鉄はおおむね下落
・サウジ、ロシアの減産延長表明で原油は上昇
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カタルーニャ情勢を受け、金は上昇

 金相場は上昇。軟調に推移していたが、スペインのカタルーニャ自治州議会の独立宣言を受けて、安全資産とされる金が買われる動きになった。

 カタルーニャは欧州全体の縮図であり、不安定なEU(欧州連合)の象徴との見方がある。ここは注意してみておくべきで、あまり安全資産としての金にとらわれないほうが良いだろう。

 一方、7〜9月期の米実質GDP(国内総生産)速報値は年率換算で前期比3.0%増と、前期の3.1%増に続いて3%台の伸びを確保し、強い内容だったが、市場への影響はそれほどなかった。

 先週の金相場は下げ基調だったが、米国の金利、および株価の上昇にもかかわらず、下げ渋った印象のほうが強い。一方、1,265ドルにあるチャートポイントをサポートした点も重要だろう。これを割り込むと、底なしになる可能性があっただけに、ひとまず下げ止まったと言える。

 また、ドルが約3カ月ぶり高値圏で推移しており、これはドル建て金相場の割高感につながる。いまの水準を維持できるかどうかが、今後の金相場を占ううえできわめて重要であろう。

 今週にも次期FRB(米連邦準備制度理事会)議長が決まる。その結果、ドルが変動する可能性があるが、あくまで短期的な動きになると考えており、その動きに惑わされないようしたい。

 

非鉄はおおむね下落

 非鉄相場はおおむね下落。LME(ロンドン金属取引所)在庫はアルミが増えたが、その他は減少した。

 アルミは一時2,140ドルを割り込むほどの下げに見舞われたが、大きく値を戻した。銅は大幅安。6,843ドルまで下げたが、短期のサポートで下げ止まった。6,670ドルまでの下げは中期的には許容範囲である。いったんは調整するだろうが、その後は需給面を背景に再び反発する見込み。ニッケルも下げたが、やはり短期サポートの1万1,350ドルで下げ止まり、そこからは少し戻した。

 亜鉛も反落だが基調は維持し、鉛は大きく値を下げ、中期サポートの2,430ドルまで下げている。これ以上の下げは一時的に基調が崩れることになるとみられる。それでも、2,360ドルから最大2300ドルで下げ止まれば問題ない。

 中国では共産党大会が閉幕し、目先の材料がいったん落ち着くことになるが、全般的に需給面が材料視される形で相場は下値を確認することになるだろう。

 31日には中国のPMI(製造業購買担当者景況指数)、3日は米雇用統計の発表が控えている。これらの材料に市場がポジティブに反応すれば、底打ち確認となりそうである。

 

サウジ、ロシアの減産延長表明で原油は上昇

 原油は上昇。ブレント原油は60ドル台に乗せ、高値をさらに更新。WTI (ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油も一時54ドル台をつけるなど、堅調な動きになってきた。

 米国内の石油掘削リグ(装置)稼働数は前週比1基増の737基。10月に入って初めての増加となったが、10月全体では13基減と3カ月連続のマイナスだった。マイナス幅は2016年5月以降で最大。1年前の水準である441基を大きく上回っているが、今後は原油価格の回復で稼働数が増える可能性は十分にある。

 一方、OPEC(石油輸出国機構)のバーキンド事務局長は、サウジアラビアとロシアが減産期間の9カ月間の再延長の支持を表明したことを受け、11月の総会を前に「霧が晴れている」と表現。政策の方向性は決まったとの認識を示した。

 OPECとロシアなど非加盟9カ国は現在、原油供給過剰を解消するため、日量180万バレルの減産を実施。協調減産は2018年3月まで行うが、減産期間の延長を検討している。

 これに対し、サウジアラビアのサルマン皇太子は、減産合意の9カ月延長を支持すると表明。ロシアのプーチン大統領も4日に同様の見解を示した。

 バーキンド事務局長は「OPECは2018年第1四半期の後も石油市場安定を維持する必要性があるという、サルマン皇太子の明確なアドバイスを歓迎する」とし、さらに「皇太子の見解とプーチン大統領の声明は、11月30日にウィーンで開催される総会を控え、霧を取り払うものだ」と発言した。

 両国が世界の石油在庫の減少に向けて、本腰を入れて対応する意思を明確にしていることを過小評価すべきではないだろう。WTI原油は直近高値を更新したことから、次のターゲットは55ドルとなる。これを上抜けると、58ドル半ばから節目の60ドルを試す展開になるだろう。

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