FRB議長関連報道で金は横ばい

 金相場は横ばい。共和党上院議員らがスタンフォード大のジョン・テイラー氏の次期FRB(米連邦準備制度理事会)議長就任を支持しているとの報道で、米国債利回りが上昇し、数カ月ぶりの水準に達したことが金を圧迫。しかし下値は堅い。

 市場にはテイラー氏がFRB議長になった場合、米長期金利が上昇し、金は急落するとの見方がある。

 一方、米国株の下落により投資家のリスク許容度が下がったことは、安全資産である金には好材料だ。

 また、地政学リスクが再び注目される可能性がある。北朝鮮外務省高官が米CNNテレビのインタビューで、太平洋上での水爆実験の可能性を警告した李容浩(リ・ヨンホ)外相の発言に対して「文字通り受け取るべきだ」と述べたことが背景にある。この動きにも注意が必要であろう。

 26日にはECB (欧州中央銀行)理事会、27日には第3四半期の米GDP (国内総生産)速報値の発表がある。これらが目先の市場に影響するものの、金相場の長期的な上昇基調に悪影響を与えるものにはならないと考えている。

 

アルミは2,190ドルまで大幅続伸

 非鉄相場はまちまち。LME (ロンドン金属取引所)在庫はニッケルが大幅増だったが、それ以外は減少した。

 アルミは大幅続伸。2,190ドルまで上昇し、直近高値更新が目の前となった。銅は反落したが、7,000ドルを維持し、基調は変わらない。ニッケルは反落したが、1万1,850ドルのサポートで下げ止まっており、問題はない。亜鉛は続伸し、再び上昇の勢いが増している。鉛も反発し、下値を固める動きが続く。

 中国では習近平体制の2期目がスタート。いろいろな懸念が指摘されているが、経済優先の政策を推し進め、世界最大の非鉄消費国である中国の非鉄市場が健全であれば、下げる理由はないと思われる。

 

サウジの減産姿勢が原油の下値支える

 原油はブレント原油が上昇したが、WTI (ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油は反落した。サウジアラビアが供給過剰の解消に取り組む姿勢を改めて示したことは下値を支えている。

 EIA(米エネルギー情報局)が発表した20日までの週の原油在庫は前週比85万6,000バレル増と、市場予想の260万バレル減に反して増えている。ただし、ガソリン在庫は550万バレル、ディスティレート在庫は520万バレル減と大幅な減少になっており、これが支援材料といえる。一方、原油輸入が日量64万バレル増の812万バレルとなり、産油量も日量950万バレルと、110万バレル増加。この傾向が続くのかを確認する必要がある。

 さらに、過去4週間の平均輸出量は日量170万バレルと、過去最高を記録している。これが米国内の原油在庫の調整に寄与しているといえる。

 一方、サウジのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は、OPEC(石油輸出国機構)主導の協調減産が期限を迎えた後も、生産を抑制していく可能性を示す。世界の石油需給の再均衡を目指すサウジの決意は、中東の地政学的な緊張とともに、引き続き原油価格の支援材料になるだろう。

 目先は52ドルを維持しながら、54ドルを超えてさらに上向くかがポイントになる。需給面などから考えれば、まだ上値余地はありそうだ。