ドル、米国株下落を受け、金は安値から持ち直す

 金相場は小幅上昇。序盤のドル高や米国株高を受けて、一時2週間超ぶりの安値をつけた。しかし、その後は米長期金利が低下する中、ドルが下落し、米国株も久しぶりに反落したことで、安値からは持ち直した。1,275ドル前後では支えられる状況が続いており、底堅さがある。

 金融市場次第の面はあるものの、一方で押し目買い意欲も強いと考えられる。米利上げも織り込まれつつあり、大きな材料にはならないだろう。

 

非鉄はそれぞれの動き

 非鉄相場はまちまち。LME(ロンドン金属取引所)在庫はすべての銘柄が減少した。

 アルミは反発。2,140ドルに絡む動きが続いているが、これは次の動きのための下値固めと見られる。銅は反発して7,000ドルを回復したが、まだ値固めの段階である。徐々に下値が固まることで、次の動きに移行するだろう。

 ニッケルも同様で下値が堅い。1万2,000ドルを回復できれば、今回の上昇は本物だろう。亜鉛も3,085ドルのサポートで見事に切り返した。上昇トレンドを維持する中での反発は、上昇継続の動きを感じさせる。鉛も反発し、下値を確認した格好である。2,525ドルを超えると、他の銘柄とともに再び高値を目指す動きに入るだろう。

 

在庫減から原油は小幅上昇

 原油は小幅上昇。OPEC(石油輸出国機構)第2位の産油国であるイラクの輸出減少や米国の掘削鈍化が材料視されたようだ。

 市場関係者によると、10月のイラク南部からの原油輸出量は日量11万バレル減少。北部キルクーク州の油田からの原油輸出量も、クルド自治区の独立の是非を問う9月の住民投票から続く情勢の緊張に伴い、大幅に落ち込んでいると報じられている。

 一方、直近週の米国内の石油掘削リグ(装置)稼働数も前週比7基減の736基と、6月以来の低水準となっている。掘削はハリケーン影響で抑制されたと見られており、リグ稼働数の減少は一時的との指摘もあるが、むしろ増加させることが限界に近付いているのではないかと思われる。

 市場の関心は米国内の在庫動向にも向かいやすい。原油在庫は5週連続で減少した可能性が高いと見込まれているが、すでにかなりの低水準になっている。また、減少が続く産油量の動向にも注目しておきたいところだ。

 一方、サウジアラムコ社のナセルCEOは、「2018年のIPO(新規株式公開)は予定通り実施する」とした上で、「IPOの準備は順調に進んでいる。上場先は協議され、そのうち共有されるだろう」と表明した。同社はサウジ国内と海外市場で約5%の株式公開を準備しているが、本国以外の上場先は決まっていない。

 中国が有力候補となっているとの報道については「当社は中国を含め、どの国とも話していない」と退けたものの、「ある段階で決定を下すため、こういった分析のすべてが詳細に見直されている」と話した。IPO価格を引き上げ、資金調達額を増やすためにも原油高は不可欠である。

 減産が本腰であることを市場はまだ過小評価しているとみている。