金は一時7週間ぶりの安値

 金相場は続落。一時7週間ぶりの安値をつける場面があった。

 米長期金利はやや低下し、ドルは上げ幅を縮小したが、金市場への影響は限定的となっている。米国株が連日の過去最高値更新となっていることもあり、今の地合いでは金に買いが入りにくいと言える。米景気指標も堅調であり、年内の米追加利上げ観測が高まる中では、金は上昇しづらいのだろう。

 また、次期FRB(米連邦準備制度理事会)議長の人選が不透明であることも買いづらくしている可能性がある。一方でインフレ指標は弱く、12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で実際に利上げができるのかは不透明な情勢だ。市場が織り込む12月の利上げ確率は77%となった。

 いずれにしても、世界の経済成長見通しが堅調であり、これが投資家をリスク資産に向かわせている。1,270ドル前後の重要なサポートで維持しているが、これを維持し続けられるかが目先のポイントだ。もっとも、下げたとしても1,250ドルを維持しているうちは、これまでの上昇基調は維持されていると判断してよいだろう。

 CGA(中国黄金協会)によると、中国の2016年末時点の金の確認埋蔵量が1万2,100トンだった。中国は10年連続で世界最大の金生産国となっているが、消費量も4年連続で世界最大、世界有数の金市場となっている。

 また、年間生産量は現在の450トンから、2020年までに500トンに増やすことを目指しているという。昨年の現物・先物取引および、銀行でのOTC(相対取引)での金の取り扱いは7万トンと見られる。また、2020年までにはこれが10万トンを超えると見られており、ものすごい伸びとなっている。

 一方、2017年上半期の産金量は前年比9.8%減の207トンで、消費量は約10%増の545トンで、需給バランスはひっ迫していることがうかがえる。

 中国は基本的に逆張り投資家であり、安いときに買いたいと考えている市場参加者である。しかし、すでに上昇基調に入り、買いそびれている可能性がある。そのため、現在のような高値からの押し目では買いが入ることが想定され、これが下値を支える可能性がある。

 

非鉄はおおむね反発

 非鉄相場はおおむね反発。LME(ロンドン金属取引所)在庫は銅が大幅増だったが、それ以外は減少した。今週は中国市場が引き続き大型連休で休場となっており、動きづらい面がある。とはいえ最近の調整もあり、そろそろ反発のタイミングと考えていたところに、早速押し目買いが入っている。

 アルミは2,100ドルをサポートして反発した。銅も6,440ドルのサポートを維持。6,570ドルを超えると上値を試すことになるだろう。ニッケルも1万270ドルをサポートして反発。1万750ドルを超えると、再び上値を試す見込み。1万1,100ドルを超えると本格的に戻り始めるだろう。一方、亜鉛はさらに高値を更新。2007年以来の高値を更新し、きわめて強い動きにある。鉛も急伸し、2,600ドル目前にまで上昇し、2011年以来の高値をつけている。

 この動きを見て、非鉄相場が弱いという判断はできないだろう。幅広く見ていけば、今、非鉄市場に何が起きているのか、そして今後何が起きるのかが自然と理解できるはずだ。

 

米国のシェールオイル増産予測から、原油は続落

 原油は続落。米国のシェールオイル増産に拍車が掛かるとの見方が台頭し、2日連続となっている。マーケットが下げ始めていることもある。ただし、下落すれば採算が合わないことから、再びリグ(装置)稼働数は減少し、結果的に産油量は減少する。今はWTI (ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油が50ドルを突破すると掘削が活発になり始め、割り込むと厳しくなる状況が鮮明である。いずれにしても、需給動向を見極めるしかない。

 夏のドライブシーズンは終了したが、ガソリン在庫は11月が底になる。

 一方、OPEC(石油輸出国機構)のバーキンド事務局長は、OPEC加盟国と非加盟国による協調減産の順守水準は極めて高いと評価。さらに、ロシアとの協力強化を望んでいるとの認識を示した。また、11月のOPEC総会には協調減産に参加している24カ国すべてが出席することを期待しているとしている。

 ロシアのノバク・エネルギー相は、今週モスクワで開催されるOPEC加盟国と非加盟国の会合について、「石油輸出が主要な議題になる」との考えを示している。ノバク・エネルギー相によると、OPEC加盟国の半数以上の閣僚が会議に参加する見通し。市場の動向や減産の履行状況について協議する方針で、11月に開催される次回のOPEC加盟国と非加盟国の主要会合に向けて政策提言をまとめるとしている。

 一方、リビア最大のシャララ油田では、1日夜から操業が停止されているもよう。シャララ油田は、以前は最大で日量28万バレルの産油量があったが、今年は武装グループによる施設閉鎖や治安面、抗議運動などで頻繁に稼働が停止しており、生産に支障が生じている。リビアの6月の産油量は日量100万バレル超に達し、2016年半ばの4倍以上に回復する場面があった。今後のリビアの産油量の回復には、シャララ油田の回復が不可欠と見られており、今後の動向に注目だ。