株価指標(PER・PBR)と財務指標(ROE)の関係性を整理する

 今回のテーマは、前回確認した株価指標(PER・PBR)と、財務指標の一つである「ROE」との関係性についてです。

 いきなりROEという言葉が登場してきましたが、ROEとは「Return on Equity」の略で、日本語では「自己資本利益率」と呼ばれます。言葉の通り、「自己資本(純資産)に対して、どれだけ利益をあげているか?」という意味で、ROEは企業の経営効率や収益性を見る指標として、株式投資の世界でもこの数値をチェックしているという投資家は少なくありません。その出し方もさほど難しくありません。

ROEの計算式
 ROE(%)=EPS(1株当たり利益)÷BPS(1株当たり純資産)×100
 ※もしくは、当期純利益÷自己資本×100

 改めて計算式を見ると、式の中にEPS(1株あたり利益) やBPS(1株あたり純資産)が出てきます。前回レポートのおさらいになりますが、株価をEPSで割ったものがPER(株価収益率)、BPSで割ったものがPBR(株価純資産倍率)です。そのため、ROE(自己資本利益率)はPERやPBRと何らかの関係性がありそうです。