ウォーレン・バフェットについて>>

バフェットの成功の理由は?

 ウォーレン・バフェット氏は世界3位の富豪、ほぼ全額がバークシャー・ハサウェイ株式の形で保有されるその資産額は、878億ドル(約9兆6,000億円)にものぼります。彼がこれだけの資産を築き上げることができた理由は、企業選択眼や企業価値評価だけだと思っていませんか?

 確かに、バークシャー・ハサウェイが保有するコカ・コーラ、ウェルズファーゴ、アップル、アメリカン・エキスプレス、バンク・オブ・アメリカをはじめ、バフェット氏が選択する上場企業はいずれ劣らぬ強靭な企業ばかりですし、金融危機の時にゴールドマンサックスの優先株式に投資するなど、その企業選択眼、機敏な価値評価には敬服せざるをえません。

 しかし、彼が率いる世界最大の投資会社「バークシャー・ハサウェイ」は、上場株への投資以外に鉄道事業、電力事業、お菓子から飛行機部品まで多岐にわたる製造業など、幅広い非上場企業を保有しています。

 なぜ、これらの企業に大きな資金を投じ、景気の波に関わらず長期保有することができるのでしょうか。

 筆者は、企業選択や企業価値評価といった投資手法だけでなく、長期投資を可能とするバークシャー・ハサウェイという「仕組み」こそにバフェット氏の成功の秘訣があると考えています。

図1:長期投資の土台となる「仕組み」づくり

出所:NVIC作成