お買い物などでもらったポイントで投資信託などを買う「ポイント投資」。前回、ポイント投資の方法として(1)手堅く運用タイプ(2)コツコツ運用タイプを紹介しました。
参考:ポイント投資 メリット、デメリット

(1)手堅く運用タイプ
日々の値動きがなるべく小さい投資信託に投資して、預貯金感覚でポイントを貯める方法。
銘柄:日本国内の社債や為替リスクのない(為替ヘッジ型の)先進国債券など。

(2)コツコツ運用タイプ
毎月定額の積立で運用する方法。
銘柄:運用している投資信託に貯まったポイントを投資。または、毎月積立投資をする。

 上の2つの方法は、ポイント投資の基本です。「手堅く運用タイプ」は、投資信託の値動きが小さいため、日々ポイントが増えたり減ったりといった動きはほとんど実感できないと思います。

コツコツ運用タイプ」では、今まで投資してきた資金に追加投資するため、追加したポイント部分がどれだけ動いているかを確認するのは分かりにくいという面があります。

ポイント投資だからこそ、思い切ってリスクを取ってみる

 現在、楽天証券で取り扱っている投資信託の銘柄数は2,600銘柄以上あり、投資先を分類する楽天証券分類で見ても、実に170分類超のさまざまな市場に投資することができます。

 せっかくポイントで投資をするなら、いつもと違う投資を試す「チャレンジ投資」もやり方の一つです。

世界中に「チャレンジ投資」

 数ある投資信託の中から「チャレンジ投資」するときの市場選びの考え方をファンドのプロ、吉井に聞いてみました。

楽天証券経済研究所
ファンドアナリスト:吉井 崇裕

 投資信託を活用した資産運用の王道は、あくまでも長期・分散投資です。しかし、「ポイント投資」を活用して、投資信託の選択肢の幅広さや資産運用の面白さ、難しさを学ぶのも良いでしょう。

 もし、私がポイントで「チャレンジ投資」をするなら、1.長期の成長に期待する投資2.短期の値動きに期待する投資に挑戦してみたいと思います。

1.長期の成長に期待する投資

 ニュース番組や新聞記事を見て、将来的に大きな成長が期待できる国や産業に投資をしたいと思ったとき(いわゆるテーマ投資といわれるジャンル)、その投資にチャレンジしてみるのは面白いと思います。

 投資信託にもさまざまなテーマ型投信があります。たとえば、ロボットや人工知能(AI)、次世代通信(5G)や次世代医療(バイオテクノロジー)、フィンテックなどさまざまなテーマが注目され、ノーロードのものやインデックスに連動する低コストのテーマ型投信が設定されています。

◆代表的なテーマ型投信
iTrustロボ
イノベーション・インデックス・AI
次世代通信関連 世界株式戦略ファンド
iFreeNEXT NASDAQバイオテクノロジー・インデックス
eMAXIS Neo フィンテック
野村未来トレンド発見ファンド Bコース(為替ヘッジなし)

 テーマ型投信に投資するときの注意点としては、注目が集まっているときは市場が過熱している可能性があるため、くれぐれも投資タイミングに注意することです。

 長期の成長に期待して、それが実現するのであれば、ブームが終わった後から投資しても遅くはないでしょう。市場が大きく下落した後こそ、絶好の投資機会と捉えるべきです。