金は9カ月半ぶりに高値推移

 金相場は上昇。8月29日に付けた9カ月半ぶりの高値水準での推移となった。

 米国の弱い物価指標を受けたドル安や、朝鮮半島の緊張を受けたリスク回避の動きを背景とした買いが入っている。米国株が上昇する中でも金相場は上昇しており、現在の金市場がドル安をもっとも重視していることがわかる。いったんは1,300ドルへの下押し圧力をこなしており、これでさらに強くなったといえる。

 ムニューシン米財務長官のドル安容認発言も支援材料だ。当面はドル安基調が続くことは確定的であり、金相場は今後も堅調さを維持するだろう。「株高・金高」基調が続く、歴史的相場に入ったといえる。

中国の製造業PMIを受け、非鉄は堅調

 非鉄相場は堅調に推移。LME(ロンドン金属取引所)在庫はまちまちだった。

 中国の製造業PMI(購買担当者景況指数)改善を受けて、需要回復期待から非鉄全般に買いが入っている。またドルの下落や原油相場の上昇も影響したといえる。アルミは2,128ドルまで上昇し、高値を更新。銅も月以来、約2年10カ月ぶりの高値を更新している。このように、非鉄相場は歴史的相場に入ったことを確認しておく必要がある。

ガソリンは13%超の上昇

 原油は反発。米ガソリン先物は13%超の上昇となっている。米国の製油所の約4分の1で稼働が停止したことで買いが入った。しかし、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油は、8月は月間ベースで約6%下落し、3月以来の大幅な下げで終わっている。

 一方で米ガソリン先物は前週比で28%超の上昇となるなど、きわめて強い動きにある。ドライブ需要が急増する4日のレーバーデーの連休を控えており、供給不足が懸念されている。米国の石油産業の集積地であるテキサス州は、ハリケーン「ハービー」の影響で記録的な洪水に見舞われている。試算では少なくとも440万バレルの原油処理能力が停止しているもようだ。

 BSEE(米内務省安全環境執行局)は31日時点でメキシコ湾の原油生産の約13.5%が停止しているとしている。これを受けて、米国政府は2012年以来、5年ぶりにSPR(戦略石油備蓄)を緊急放出し、100万バレルをルイジアナ州の操業中の製油所に供給する方針を決めている。

 米国の生産の混乱は今後、数カ月続くことが予想される。また、操業中の製油所が供給を優先し、9月の定期点検を延期する可能性もある。そうなると、原油需要が想定以上に出てくる可能性もあるだろう。これまでのハリケーンに対する市場の反応が反転する動きを想定しておきたい。