「日経平均は上がっているのに、私の持っている株は全然利益が出ていない」

 今、株投資をしている人の中で、こう考えている方は多いのではないでしょうか。この相場の上昇動向については、以前も本連載でお伝えしましたが、筆者は懐疑的です。

 確かに「マーケットが提示する価格が常に正しい」ので、今の市場価格は誰が何と言おうと正確な値段であると思います。しかしながら、不自然な相場の動きはこれまで「神の見えざる手」によって、ほとんど修正されています。

 今回は、現在の相場について強気になれない理由をお伝えします。

 

TOPIXと日経平均がかい離している

 前回の記事「売りが増える『半年ルール』?需給悪化で日本株どうなる。10連休はポジション減の備えも」にて、日経平均株価の「日柄」について述べました。回転日数から考えると、4月12日前後まで強いのではないかとしましたが、その後も日経平均自体は上昇が続いて、あっと言う間に2万2,000円を超えてきました。

 改めて紹介しますが、この回転日数とは「買い終える日数」と「売り終える日数」のリズムのことです。市場はある程度、限られた資金の中で売買が行われており、取引参加者が「買い終えたら下がる」「売り終えたら上がる」と筆者は考えています。

 東証1部上場全銘柄の指数であるTOPIX(東証株価指数)と日経平均を比較し、今の相場が強いかどうか、考えてみます。

 ちなみに、日経平均よりTOPIXの方が指数算出に偏りがないため、相場の体温を計るには、より正しい指数であると筆者は考えています。

 まずは日経平均ですが、図1のように抵抗ラインを上抜け、強そうに見えます。

図1:日経平均株価のチャート

出所:楽天証券マーケットスピードより著者作成。データは筆者調べ

 では、次に図2でTOPIXを見てみます。

図2:TOPIXのチャート

出所:楽天証券マーケットスピードより著者作成。データは筆者調べ

  TOPIXは日経平均と違い、上値抵抗線を抜け切っていません。日経平均だけ見れば強く感じますが、TOPIXを見ると、もう一段の上昇がないと強気転換はできないと思います。

「2万2,000円回復!」と華やかなニュースが出るウラで、投資家が満足するパフォーマンスを出せていないと思うのは、これを見れば分かります。

 市場は含み益の投資家が多くいなければ、本当の意味では強くなりません。TOPIXは2018年1月高値1911.31ポイントを高値に、下落したまま。ここに前回の記事に掲載した信用買いの期日が、4月ごろから到来していくわけです。まだまだ予断は許さないでしょう。