ドル高が進み、金は反落

 金相場は反落。世界各国の中央銀行総裁らが講演する、今年24-26日開催の米ジャクソンホールで行われる経済シンポジウムを控えるなか、米政権の混乱や北朝鮮情勢の悪化回避による緊張緩和で米長期金利が上昇。ドル高が進み金相場の重石となった。この日の下げはきわめて健全な調整といえる。

 市場では、ジャクソンホールの経済シンポジウムでのイエレンFRB(連邦準備制度理事会)議長やドラギECB (欧州中央銀行)総裁らの講演内容に注目している。市場関係者は、講演で追加利上げや為替の方向性に関する手掛かりを得ようとしているようだが、ここで具体的な発言が出ることはまずないだろう。すでに将来の金融政策の方向性は見えており、新たな材料が出てくる可能性はほとんどないといえる。

 FRBは低インフレの状況から利上げを正当化できず、これが株高・金高の併存状況の長期化を演出することになるだろう。金相場はいずれ1,300ドルを大きく超えるだろうが、いまはその準備段階でしかない。

非鉄は堅調

 非鉄相場は総じて堅調に推移。LME(ロンドン金属取引所)在庫は引き続きアルミが急増し、この日はニッケルも大幅増だったが、それ以外は減少している。

 アルミは反落。徐々に高値を切り下げており、目先は調整する可能性も否定できない。ただし、2,000ドルを割り込むような下げにはならないだろう。銅はわずかに上昇。需給ひっ迫懸念を背景に高値を更新している。ニッケルも急伸し、高値を更新。もう少し上げると、いよいよ長期トレンドが完全に上向くことになる。亜鉛は反落したが、上昇基調は維持。鉛は急反発しており、やはり強いといえる。

米国の原油在庫減少の見通しから、原油は反発

 原油は反発。米国内の原油在庫が減少するとの見方が買い戻しにつながった。

 一方でリビア最大油田・シャララ油田の再稼働を背景に上値は押さえた。本日発表が予定されているEIA(米エネルギー情報局)による米国内の原油在庫の市場予想は前週比340万バレル減と、8週連続の減少が予想されている。また、シャララ油田の作業員らは、油田が段階的に再稼働しつつあるとしている。これに先立ち、石油当局者は3日間のパイプライン封鎖後に油田が再稼働したものの、数時間後に再び操業停止したとしていた。

 米国では熱帯低気圧「ハーベイ」がもたらす豪雨で製油所が浸水する可能性が材料視され、ガソリン相場が上昇。ハーベイはメキシコ湾岸を移動しながら「カテゴリー1」のハリケーンに発達し、25日にはテキサス州のメキシコ湾岸に上陸すると予想されている。大型のハリケーンではないものの、少なくとも沿岸の製油所には影響が及ぶ可能性が指摘されている。

 一方、API(米石油協会)が引け後に発表した18日までの週の米国内の原油在庫は前週比360万バレル減だった。

 オクラホマ州クッシング在庫は同46万2,000バレル減。製油所の原油処理量は日量7万3,000バレル減で、ガソリン在庫は同140万バレル増、ディスティレート在庫は同200万バレル増だった。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油は46.80ドルと48.80ドルの狭いレンジでの推移になっている。これを抜けたほうに大きく動くといえそうだが、今後の需給バランスの方向性を考慮すれば、これ以上の下値を付けると考えるほうが難しいだろう。