今、株投資では非常に難しいかじ取りが必要になってきました。

 プロのアナリストの中でも「これから株はしばらくダメだ」と言っている人もいれば、「今は買い場」と言っている人もいます。さまざまな意見が交錯し、投資初心者の方などは特に困惑しているでしょう。株価は「上がるか、下がるか」だけなのですが、その2択の答えを求めて、全ての市場関係者は翻ろうされるのです。

 筆者は「日経平均株価はもう一度、下落するのではないか」と予想しています。その根拠を3つの観点から解説します。相場感の捉え方の一つとして、読んでください。

 

日経平均がもう一度下落すると考える根拠

根拠1:移動平均線

 まず、一つめの根拠は移動平均線です。移動平均線とは一定期間の売買平均値を結んだ線です。例えば、5日移動平均線であれば、過去5日間の終値(当日含む)を足して5で割って算出します。これを毎日、その日を基準に算出した売買平均値を、つなげてできた線です。

 現在の株価がこの「5日移動平均線」より上回っていれば、過去5日間にその株を買った投資家は、平均的に利益が出ているということになります。

 ここで250日(約1年)と、マーケットスピードⅡ(楽天証券の株取引ツール)で出せる最長期間である300日の移動平均線を確認します。長い期間の移動平均線にすることで、中長期投資家が保有している株が含み益なのか、含み損なのかをおおまかに知ることができます。

 最近の株価が、この中長期の移動平均線を下回って推移しているようであれば、含み損を抱えている投資家が多いことになり、需給の状態は悪いと言えます。

 

 緑色の線が250日移動平均、オレンジ色が300日移動平均線です。

 これを見ると、2018年10月からこれらの線を下回っていることが分かります。強い相場であれば、しばらくもみ合いの後移動平均線を上抜けるのですが、今回は上抜け切れず、下落してしまいました。現在、中長期投資家が4カ月程度含み損を抱えたままという状況なので、ここから一気に上昇に転ずることは難しく、まずは戻り売りが出ると思われます。さらに下落が加速すれば、今度は「投げ売り」が出るため、さらに日経平均は下落していくことになります。