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第3回 人気の毎月分配型投資信託、なくなる日も近い!?
尾口 紘一
これからはじめる資産運用&資産形成
尾口紘一(㈱Fan代表取締役)提供レポートです。資産運用の基礎から今話題の投資テーマ、中長期の資産形成に向けた投資戦略まで、幅広い情報提供を行ってまいります。これから資産運用をは…

第3回 人気の毎月分配型投資信託、なくなる日も近い!?

2017/3/1
投資信託を購入する際に、投資信託の純資産ランキングをご覧になられる方も多いのではないでしょうか。2017年1月27日時点での日本の投資信託純資産ランキングトップ10を作成してみました。
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売れ筋投資信託は毎月分配型ばかり…

投資信託を購入する際に、投資信託の純資産ランキングをご覧になられる方も多いのではないでしょうか。2017年1月27日時点での日本の投資信託純資産ランキングトップ10を作成してみました。

※クリックで拡大します。

このように、毎月分配型が多くを占めています。保有しているだけで毎月、分配金が入ってくるというのは非常に安心感があり、投資初心者でも購入しやすいことが人気の理由だと思います。毎月分配型の投資信託を保有している方の多くは60代・70代の方で、分配金を「小遣い」や「生活費」に充てているようです。

 

海外REIT型投信の分配金引き下げが目立つが…

さて、近年運用収益を超えて分配を行っているファンドが増加傾向にあることをご存知でしょうか?

 

昨年11月には、純資産残高約1兆4,700億円と国内最大級ファンドの一つである「フィデリティ・USリート・ファンド」の分配金が引き下げられました。100円だった分配金は30円引き下げられ、70円になりました。

年明け後も、これも純資産ランキングの常連「新光US―REITオープン」の分配金引き下げが発表されるなど、海外REIT型投資信託の分配金引き下げは相次いでいます。

どちらのファンドも、実際の運用収益以上に分配金を払い出していたため、基準価額の下落が顕著になり、さらなる価額下落を防ぐために分配金を引き下げることとなったのです。

実は日本で販売されている投資信託の分配金というのは、運用の収益ではなく、元本を削って支払ってもいいことになっています。投資した元本が値下がりしている時には「特別分配金」が支払われています。現在は「元本払戻金」という名称に変更されましたが、それでもなお、分配金の仕組みを理解していない方が多いのが現状です。

投資信託協会が2015年に実施した『投資信託に関するアンケート調査』によると、毎月分配型投資信託を保有している人の中で「分配金として元本の一部が払い戻されることもある」と理解している方の割合はなんと37%。つまり、残りの63%の方は、「元本払戻金」のことを正しく理解できていないということです。

これは、投資家の理解度の低さが問題なのでしょうか?それとも販売時点でしっかりと説明し理解させなかった金融機関のセールスが悪いのでしょうか?

もちろん双方にも非があると思いますが、私はそもそも誤解を与える可能性のある商品であること自体に問題があるのではと考えています。

また、問題はそれだけではありません。

分配金が相次いで引き下げられていると上記で挙げた『海外REIT型投資信託』ですが、実は非常にリスクが高い商品です。高い分配金を維持するためには、株式やREIT等のハイリスクな商品に投資していかなければなりません。しかし、保有している方の多くはそのリスクの高ささえ、理解していない場合が多いのです。

 

毎月分配型の新規設定が大幅減少

ここではまず、投資信託の分配頻度を示した2つのグラフを紹介します。

 

右のグラフのように、残高ベースでは依然として毎月分配型が6割以上を占めています。では、左のグラフ、新規設定された投資信託の分配金頻度について見てみるとどうでしょうか。2015年の毎月分配型の割合は31%だったのに対し、2016年ではなんと7%と大幅に減少していますね。

これは、非常に良い傾向と考えています。さらに言えば、毎月分配型のファンドがなくなる日も近いのではないかと、私は考えています。

欧米では、運用収益以上の分配金を払うことが禁止されています。よく考えてみたら、「投資元本を分配金として払っている」日本のファンドって少し変ですよね?

さらに、多くのメディアや雑誌で『投資信託の魅力=高い分配金』のように紹介されていることにも強い違和感を覚えます。

確かに、毎月お金が入ってくるのは魅力的です。しかし、毎月分配型投資信託を保有していても、「分配金は特に使わない」という方が全体の3割弱もいます。そういった方が、わざわざハイコスト・ハイリスクである毎月分配型投資信託を保有する必要性はあるのでしょうか。

これを機に、ぜひご自身の保有している毎月分配型投資信託、本当に今自分にとって必要なものなのか、自分の投資目的に沿った商品なのか、一度見直してみてはいかがでしょうか?

 

 

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