短期取引で利益を出すには?

 株式投資をする人が「なるべく短期で利益を出したい」と考えるのは、無理もないかもしれません。書店に行けば、短期取引を誘うようなタイトルの本が売れ筋として並んでいます。そんな情報を基に、熱心に勉強をされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 今回のコラムは、安易に短期取引に参入しないよう、警鐘を鳴らしたいと思います。

 まず、短期取引を行う個人投資家が「陥りやすい5つのパターン」をご説明します。

 

個人投資家が陥りやすい短期取引5つのワナ

1:短期で儲けられそうな銘柄を探し、買い付ける

2:何度か利益を得られるものの、ある時下がってしまい塩漬けになる。スタンスを長期に切り替えた上で、戻ったら売ろうと考える

3:自分の持っている株は上がらないのに、他の銘柄は次第に上がるので不安になる

4:しぶしぶ保有銘柄を売却、別の銘柄を買う

5:売却した銘柄が上がり、買った銘柄は下がる

 いかがでしょうか。このようなご経験ってありませんか。短期取引を繰り返すと、この魔のループにハマり、抜け出すことは簡単ではありません。勉強して再トライしても同じ結果に終わってしまい、だんだんと「投資=勝てない、危ない」という考えに陥りがちです。なぜこうなるのでしょうか。

 筆者の結論は「戦う相手が強すぎる」です。「なるべくすぐに、利益を出したい」というのが心情です。しかし、短期取引参加者全員が「利益を出したい」と考えるため、市場に短期的な資金流入が豊富にないと、全員が利益を出すことはできません。取引参加者が都合よく次々と増えるようなことはめったになく、短期取引の参加者同士で、マーケットを通じてお金の奪い合いをすることになります。まさに「ゼロサムゲーム」です。

 ではここで、このゼロサムゲームの参加者を紹介します。

エントリーNO.1
プロトレーダー:証券会社に属する証券ディーラーなど

エントリーNO.2
アマチュアトレーダー:デイトレーダーなど、短期売買で生計を立てている人々

エントリーNO.3
素人:学生、退職者、主婦、サラリーマンなど

 簡単に分けると、このようになります。誰がもうかって、誰が損をするのか一目瞭然ですね。個人投資家が短期取引に参加することが、いかに無謀なことかお分かりになるでしょうか。「負けて当然、勝ったらまぐれ」なのです。

 投資がうまくなるために本を読み、勉強しても利益を出せないのは当然です。その本はだいたいエントリーNO.1とNO.2の人たちが書いている本です。つまり書籍代まで取られているのです。